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小木曽喬、確信! 堀尾コーチとのスイング改造で初優勝へ着実進化

スイング改造により飛距離も伸びた小木曽喬。ツアー初優勝へ着実に進歩している。(撮影:藤井孝太郎)

<ハナ銀行インビテーショナル 3日目◇17日◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)◇7636ヤード・パー73>

日本と韓国の共同主管による新規大会は、58位タイまでの69人が決勝ラウンドに進出。3日目がスタートしている。

トータル4アンダー・45位タイで予選を突破した26歳・小木曽喬はレギュラーツアーでの優勝こそないが、下部のABEMAツアーでは3勝を挙げている実力者。今季はレギュラーに参戦し、賞金ランキング23位と、順調に成績を残している。

開幕前、初優勝へ向けて取り組んでいるという、スイング改造について小木曽に話を聞いた。

「3年くらい前にGOLF Net TV(現ALBATV)さんの番組で、堀尾さん(堀尾研仁コーチ)と共演させてもらったのがきっかけで、それ以来スイングを見てもらうようになりました」と、コーチとの二人三脚でスイング作りが始まったことを明かす。

小木曽いわく、「もともとアップライトでトップも高く、クラブが飛球線とクロスするスイングだった」ため、インパクトで上体が起きる癖があったという。バックスイングで左肩が落ち、ダウンからはその反動で右肩が落ちることで、胸が反り上がるように上を向いてしまっていたのだ。

「そのスイングだとカット軌道でフェードしか打てなくて、飛距離も出なかったんです。まずはベースとなるスイングの修正から始めました」

具体的な修正点は、「スイング軌道をフラットにしてレイドオフのトップを作ること」。この修正のために実行したのは“8番アイアンでティアップしたボールをレベルに打つ”ドリルだ。「ボールだけをきれいに打とうとすると、上体をレベルに回さないと打てない。おかげで胸の面とフェース面の意識が連動して打てるようになりました」とその効果を実感する。

この2年半で取り組んだ成果によって、ダウンで上体が起き上がらず、インパクトでクラブが立つようになった。スイング精度が向上したことで、フェード一本槍だったものが、「ドローも打てる」ようになった。その結果、飛距離も伸びたのだ。

堀尾コーチの話では「最初から飛距離を求めたわけではなく、スイングのエラーを修正していく過程で、結果的に飛距離も伸びるという、ある意味理想的な状態」と話す。

どんなに技術があってもツアーで優勝争いをするには、一定レベルの飛距離は必要になる。「スイングの効率が良くなったことで、足の力も使えるようになりました。セカンドで持つ番手も短くなって、いまは、これならやれる! という確信が持てています」という小木曽の言葉は力強い。

堀尾コーチとも本格的な契約を結び、現在は週イチペースでスイングを見てもらっているという。飛躍の時が訪れるのはいつか? ツアープロとして高みを目指す小木曽の戦いは続く。(文・土屋裕一)

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