「いまの僕の現在地」比嘉一貴は雨に対応しきれず「77」で後退
<全米プロゴルフ選手権 3日目◇20日◇オークヒルCC(米ニューヨーク州)◇7394ヤード・パー70>
メジャー大会で自身初めてのムービングデーは、苦しい一日となってしまった。比嘉一貴は5ボギー・1ダブルボギーの「77」で回り、バーディを奪うことなく59位タイからトータル12オーバー・74位まで大きく後退した。
出だしをボギーとすると、2番では3パットを喫し連続でスコアを落とすスタート。その後は5メートルほどのチャンスにもつけるが、それがなかなかカップに決まらない。上りにつけることが多かったという前半のパッティングは「カップに届いてはいるけど手前から切れて外してしまうというシーンが続いた」ともどかしい展開が続いた。
後半になると決めきれないことがさらに頭を悩ませる悪循環となり、「ちょっと悩みすぎた」とグリーン上で打ち切ることができず。「33」パットという数字がその苦しさを表している。
一方で、「きょうそんなにラフから打ってないので…」と前日4ホールのみにとどまったティショットのフェアウェイキープは、9ホールをヒットした。だが、続くショットは「距離感さえ間違わなければ結構チャンスにつけられると思ったけど、僕はそれがなかなかできなかった」と、アイアンショットの精度を欠いた。ダブルボギーとした15番パー3は、左手前に切られているピンに向かっていったが、「あと1ヤードあるかどうかの差」とわずかに足りず。ショートサイドのバンカーにつかまってのものだった。
「雨のせいにしちゃうとそこまでですけど。そこまでショットの不調がない状態で、この状況に対応できなかったというのが、いまの僕の現在置」。悔しさばかりが積み重なるが、最終18番では残り106ヤードから奥1メートルほどにつけて流し込むガッツパー。「きょう一日では一番いいストロークができた。(3打目の)ウェッジショットもイメージ通りに打てた」とあすへとつながる好プレーで締めた。
自身3度目のメジャー大会にして、初めての予選通過。このままで終わるわけにはいかない。「天気が回復していつものコンディションに戻ったら、あしたはアンダーパーを目指したい」と、初めて踏み入れたメジャーの決勝ラウンドを悔いなく終えるためにも、最終日の巻き返しを誓う。(文・笠井あかり)
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