世界で最もエキサイティングな10代に選出された中井卓大が目指すべき理想の選手
写真:中井卓大(Koji Watanabe/Getty Images)
日本サッカー界期待の新星である中井卓大が、イギリスのメディア『FourFourTwo』の選ぶ「世界で最もエキサイティングな10代選手TOP50」に選出された。
イングランド代表ベリンガムが1位、ドイツ代表ムシアラが2位、スペイン代表ガビが4位など、カタールW杯でも活躍した選手たちが上位を占めた。
中井卓大は、48位に選出されている。
注目される10代の選手ではあるが、トップグループとはすでに大きな差が出始めている
世界で最も偉大なクラブであるレアル・マドリードの下部組織を順調にステップアップしていき、ついにカスティージャまで昇格した中井卓大。
その事実だけでも偉業とも言えるが、中井本人が目指すのはトップチームへの昇格だ。
今回のランキングで上位に選出されたベリンガムやムシアラ、ガビなどは、すでにビッグクラブのスタメンを勝ち取っている。
確かに中井が挑戦しているのはビッグクラブの中でも特に競争の激しいレアル・マドリードではあるが、ベリンガムやムシアラたちの活躍に付いていくためには、せめてレアルのベンチメンバーとして登録されるくらいの選手にならなければならないだろう。
2023年10月24日に20歳を迎える中井卓大は、今年中にレアルの公式戦でベンチ入りをするか、レンタル移籍先でスタメンを獲るといった「実績」が必要であると言える。
「GOODプレイヤー」ではなく、「今後の日本代表を担う選手」になるのであれば、そのくらいハードルは高くなければならないだろう。
バルサのブスケツが中井にとって理想の選手
中井卓大は、素晴らしいボールタッチと重心の逆を突くキープやドリブルが武器であるが、1つ大きな欠点が存在する。
それは、「スピード不足」だ。
2022年の11月にU-19日本代表に選出され、スペイン遠征を経験したが、同年代のエースである松木玖生などと比べると、スピードが明らかに遅い。
今後セントラルMFや攻撃的MFとして勝負していくには、かなり厳しいレベルにあると言えるだろう。
ただし、守備的なボランチやピボーテ(アンカー)のポジションであれば、一流になれる素質がある。
特にピボーテ(アンカー)のポジションは、中井にとってベストなポジションであると判断できる。
182㎝(この1年で更に伸びている印象を受けるので、183~184㎝くらいはありそう)というサイズ、そして敵に囲まれても落ち着いてボールキープやパスがさばけるスキルなど、まさにピボーテとしての適性が備わっている。
同じレアル・マドリードの「モドリッチのような選手」と称されることもあったが、完全にプレースタイルはバルセロナのブスケツと同タイプである。
対人守備の強さを身に付け、さらにワンランク選手としての実力を上げれば、きっと日本代表にとっても重要な選手となるはずだ。
今後の中井卓大の成長に注目だ。
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