日本代表候補から落選も1年で世界卓球代表に 横谷晟を覚醒させたドイツでの武者修行
東京五輪金メダリストの水谷隼さんが著書で、その身体能力とボールタッチに言及するほどの“大器”が、愛知工業大学2年の横谷晟(よこたにじょう)だ。
幼少期から同世代のトップを走り、名門・愛工大名電中高で腕を磨いた横谷は、2022年3月の世界卓球選考会を一気に勝ち上がり、日本代表の座を掴み取った。世界卓球では1試合のみの出場だったものの、日本代表として世界の舞台で戦った。
写真:横谷晟(愛知工業大)/提供:WTT
国内でも常に上位を争い、大学1年生の終わりに世界卓球代表を勝ち取るという順調なステップアップに見えるが、本人は「高3から大学1年にかけては腐っていた」と語る。
そこから立ち直り、覚醒のきっかけは何だったのか。横谷に話を聞いた。
“飛び級”で世界選手権代表入り
写真:LION CUP3位に入った横谷晟(愛知工業大)/撮影:ラリーズ編集部
代表に決まり、世界選手権に出るからにはやるしかないなというような気持ちでした。
団体戦でも日本という国を背負っているので、他の代表選手たちに近づけるように、という思いがひたすらありましたね。
当たり前に勝ち続けることや優勝し続けることができていなかったので、“勝ち続ける”って難しいなというのを実感しました。
写真:横谷晟(愛知工業大)/撮影:ラリーズ編集部
そういう中で自分を失いかけて、勝てずに落ち込んだ時もあったんですけど、“観られている”という自覚を持ちながら、自分らしく自分の思いを持って頑張りました。
世界選手権ではハンガリー戦で1試合に出場
写真:世界選手権のハンガリー戦でプレーする横谷晟(愛知工業大)/提供:WTT
自分のプレーを見失っては良くないと思い、自分らしさを貫きました。
写真:横谷晟(愛知工業大)/提供:WTT
国のために自分はいつでも出れるという準備をしていました。準備の段階で、国を背負いながらも自分を見失わないために自分のために準備するということを気づけたのが良かったです。
そこが世界選手権の収穫だなと思っています。
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