帝王ニクラスも気遣った「波乱」と「動揺」、勝者と敗者【舩越園子コラム】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
リーダーボード
Pos 選手名 Sco 1 P・キャントレー -13 2 C・モリカワ -13 3 S・シェフラー -11 4 B・グレイス -10 5 P・リード -8 6 M・ホーマ -6 S・ローリー -6 J・ウォーカー -6 9 キム・シウー -5 A・ワイズ -5 順位の続きを見る
ニクラスがキャントレーを祝福(撮影:GettyImages)
帝王ジャック・ニクラスが大会ホストを務める米ツアーのザ・メモアリルトーナメントは波乱続きだった。
最大の波乱は、2位に6打差の単独首位で3日目を終えたジョン・ラームが新型コロナウイルス感染症と告げられ、棄権を余儀なくされたこと。
ラームは悪天候で不規則進行になった第2ラウンドの16番でホールインワンを達成。その勢いのまま、第3ラウンドを64で回り、米メディアは「2位に6打差のビッグな“ソーシャル・ディスタンス”を取って首位を走るラーム」という見出しまで用意していた。
しかし、ラームが54ホール目を終えるときには、すでに彼が第2ラウンドと第3ラウンドの間で受けたPCR検査の結果が「陽性」を示していた。
前週、濃厚接触者となったラームは、米ツアーが定める経過観察下に置かれた状態で今大会に臨み、毎日のPCR検査が義務づけられていた。陽性と判定されても彼は無症状だったが、陽性である以上は即座の棄権と隔離が求められる。辛い「宣告」を受けたラームは、規則に従って大会を棄権し、ミュアフィールド・ビレッジから去っていった。
最終日。ニクラスはそんなラームを気遣い、「優勝トロフィーの4分の3を送ってあげたい気分だ」と言った。さらにニクラスは「ラームがこんなことになって、彼から6打差を付けられていたのに、突然、優勝を競い合うことになった彼らの胸の中も揺れているはずだ」と優勝争いをしていた選手たちを気遣った。「彼ら」とは、コリン・モリカワとパトリック・キャントレーを指していた。
Follow @ssn_supersports