ヤニスがアービングのワクチン未接種に見解「プレッシャーをかけたらバスケから遠ざかる」<DUNKSHOOT>
現地時間1月5日(日本時間6日、日付は以下同)に行なわれたインディアナ・ペイサーズ戦で、今季初めてコートに立ったブルックリン・ネッツのカイリー・アービング。新型コロナウイルスに対するワクチン未接種のため開幕から欠場が続き、久々の実戦となったものの、22得点をマークしチームの勝利に貢献した。
ただ、アービングが出場できるのは一部のアウェイゲームのみのため、ホームで行なわれた7日のミルウォーキー・バックス戦には欠場。オールスターガードを欠いた状態で昨季王者に勝利するのはやはり難しく、109−121で完敗を喫した。
その試合後、バックスの大黒柱ヤニス・アデトクンボは、ようやく今季のデビューを果たしたアービングについて言及。自分のチームメイトがアービングと同じ状況にあったらどうするかと記者から質問され、次のように返答した。
「状況は人それぞれ違う。本人が納得できないことを『やれ』と急かしてはいけない。僕は、自分がなぜプレーしているかわかっているし、納得している。家族を守るため、母親を守るため、安全のためだ。彼らがそれを理解すればいい。
でも、もし彼らがやりたくないなら、僕が彼らにプレッシャーをかけ続けることはできないよ。僕は自分のことに集中して、毎日自分の仕事をするんだ。そうやって僕は稼いでいるからね。彼(アービング)とチームがどのような関係なのかは知らない。おそらく彼とは話をしているだろうが、彼がやりたくないことをやるようにプレッシャーをかけ続けるのはよくないと思う。なぜなら、それはとてもエネルギーを使い、より彼をバスケットボールから遠ざけてしまうからだ」
強い信念を持つアービングに対し、ワクチン接種を強要してその信念を曲げさせることは、ヤニスの言うように逆効果だろう。実際にネッツの大黒柱ケビン・デュラントはアービングの現状について次のように話している。
「どれだけプレーしてほしいかを伝えてはあるんだ。だが、だからと言って、僕は誰かにワクチン接種を強制するつもりはない。それで彼(アービング)がバスケットボールをプレーできるのだとしても、それは流儀に反するからね。
我々は、彼がチームの一部であることを望み、そして彼がフルタイムでここにいることについて会話してきたが、それは彼の時間次第だ。彼が望むなら、どんな決断でも下すことになる。ここに来て、何があってもプロフェッショナルであること、そしてオーナーから用具係まで、自分の仕事をするのが僕らの役目だ」
これは非常にセンシティブな問題であり、どちらが正解という話ではない。だからこそ、どちらか一方の意見を押し通すのではなく、双方が納得できる解決策を見つけ出す必要がある。はたしてこの先、ネッツとアービングにはどのような未来が待ち受けているのだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
Follow @ssn_supersports