父としてのタイガー・ウッズ 言葉を詰まらせ語った19年の思い出(No.161342) | ツアーニュース | ツアー情報 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net|GOLF情報
家族の後押しを受けて、いざ連覇へ!(撮影:GettyImages)
<マスターズ 事前情報◇10日◇オーガスタナショナルGC(米国ジージア州)◇7475ヤード・パー72>
はじめて出場した「マスターズ」から四半世紀。タイガー・ウッズ(米国)がオーガスタの地に戻ってきた。昨年は世界中を感動と熱狂の渦に巻き込む復活勝利を挙げたが、あらためて、その軌跡を振り返ると数多くの出来事があった。
1995年の初出場時は大会前日のパー3コンテストでジャック・ニクラス(米国)から誘いを受けラウンド。大学生だったウッズにとって忘れられない記憶として刻まれている。97年にはいまは亡き、父・アールさんが心臓の手術を受けたあとに愛する両親の前で大会初Vを果たした。
そして19年。「去年の優勝はいままでのものとは違う。苦しみを越えての勝利だったので、違う意味でもっとも感情的になった。いままで一度もメジャーで逆転勝利をしたことがなかったし、会場の雰囲気、エネルギーにも後押しされた。自分の子どももいたし、本当にスペシャルだった」。また別の格別なトロフィーを味わった。
実に11年ぶりのメジャー勝利は、ケガやスキャンダルなどからの単なる復活劇にとどまらず、ひとりの人間としての喜びを心の底から味わう瞬間だった。「18番の裏でチャーリーをこの腕に抱いたとき、自分と父のことのように感じた」。息子を抱きかかえる姿は涙を誘った。言葉を詰まらせながら今大会前の公式会見で当時の思い出を語ったウッズの姿は、優しい父親そのものだった。
今年の4月にはディフェンディングチャンピオンとしてオーガスタに戻るはずだったが、コロナの影響でかなわなかった。そのぶん、家族との時間が増え、ますます父としての時間を過ごすことが増えた。そして迎えた11月のマスターズ。観客もいないなかでの戦いで、ウッズの心を後押しするのは、やはり家族の存在だ。
「もちろん優勝争いしたい」と静かに語るウッズ。強い父の姿をもう一度。米ツアー通算83勝目の新記録をオーガスタで果たすことができれば、この上ない感動を呼ぶことになる。
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