古橋享梧、オフサイド疑惑の決勝弾で物議を醸すも現地メディアは「日本のヒットマン」と高評価!
スコットランドのセルティックは現地時間12月2日にプレミアリーグ第16節でハーツを1−0で下してリーグ3連勝を飾ったが、このホームゲームで貴重な決勝点を挙げたのが古橋享梧だった。
序盤から攻勢に立ち、幾度も相手ゴールに迫った後に迎えた33分、アンソニー・ラルストンが入れたグラウンダーのクロスに対し、タイミング良くGKの前に飛び出した日本代表FWは左足でダイレクトで合わせてニアに流し込み、リーグでは2試合ぶりの通算8点目(リーグ得点ランキング首位)、公式戦では4試合ぶり通算14点目となるゴールを挙げた。
この値千金の決勝弾に対し、セルティックは公式サイトで「キョウゴの一撃によってセルティックがハーツを封じ込めて勝点3を獲得」と伝えた他、90分間に25回のチャンスを生み出したこの試合で、「キョウゴの30分過ぎのゴールだけが、両チームの違いを示した」とも綴って、彼の貴重な仕事を称賛している。
現地メディアに目を向けると、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は「キョウゴの前半ゴールでセルティックがハーツをかわす」と題したレポート記事において、「キョウゴがゴールのニアでライフルを放ち、セルティックにリードをもたらした」と報道。また、英国公共放送『BBC』では、視聴者投票による採点でチーム単独最高の「8.99」を与えられ、文中では「彼のゴールはセルティックのプレッシングの見返りであり、ボックス内で鋭い動きを見せた」とも綴られた。
ただ両メディアともに、このゴールよりも、その際に古橋がオフサイドポジションにいたのではないか? という疑惑により注目し、『BBC』は「論争の的となったゴール」「(ビデオの)リプレイは彼の飛び出しが早過ぎたことを示していた」として疑惑を肯定。一方の『Sky Sports』は「キョウゴのゴールの際、ハーツ側はオフサイドだとして手を挙げたが、副審のフラッグが挙げられることはなく、ゴールは成立した」と綴るとともに、元スコットランド代表FWのコメンテーター、クリス・ボイドの見解を以下のように紹介している。
「オフサイドだ。間違いない。(ラルストンがクロスを入れる際に)キョウゴがボールの前にいたことについては議論の余地がない。ハーツは非常に憤慨しており、スコットランドは可能な限り早く、VARを導入するべきだ。この国のサッカーには間違った判定が多過ぎ、それで非常に深刻である」
ハーツのロビー・ニールソン監督は「我々は前半に幾つかチャンスを作り、後半は非常に良いプレーを見せた。セルティックには敗れた気分がしない。今日、我々は審判たちのお粗末な判定によって敗れたのだ」と主張したが、これに対してセルティックのアンジェ・ポステコグルー監督は「理解できない。もし、試合を審判が決めたと思っている者がいるとすれば、私とは違う試合を見ていたのだろう」と語り、改めて「あれはゴールだ」と訴えた。
このような騒動の主役となってしまった古橋だが、再び現地メディアの評価に話を戻すと、ピッチ上での働きに対しては概ね高い評価が下されており、スコットランドの日刊紙『The Herald』は10点満点の採点でチーム最高タイの「7」を与え、寸評では「何よりも重要な決勝点をゲット。疲れ知らずでプレッシングをかけ続け、チャンスが来た際には自信を持ってこれを活かした」とポジティブに評している。
専門メディアでは『footballscotland』が採点「7」(カール・スターフェルトの「8」に次ぐチーム2番目タイの評価)で、「物議を醸すゴールだったかもしれないが、日本のヒットマンによる素晴らしいフィニッシュだった」とポジティブな寸評。そして最後に『THE CELTIC WAY』は「3試合ゴールから遠ざかっていたが、オフサイド疑惑云々以上に素晴らしいワンタッチフィニッシュで、33分で試合を決めた」として、チーム最高タイの「8」を与えた。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】オフサイドを巡って紛糾! 古橋が最新試合で決めた決勝ゴール
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