世界3位のズベレフが明かす「全てがガラリと変わった」躍進の理由「若い頃は正しくない行動をとった」<SMASH>
男子テニス世界ランク3位のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)がドイツ国営放送局『ZDF』のインタビューに登場。最近の大躍進の要因を明かすとともに、来季の目標についても語った。
今シーズンは11月中旬に行なわれた「ATPファイナルズ」での3年ぶりの優勝を含め、ツアー大会で5勝を挙げたズべレフ。6月の全仏オープン、9月の全米オープンではベスト4へ進出するなどグランドスラムでも安定した強さを見せた。
また、今夏の東京オリンピックではドイツ人男子選手初となる金メダル獲得を達成。同大会の準決勝では世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を逆転で下し、「年間ゴールデンスラム(1年の間に全ての四大大会とオリンピックを制覇)」の偉業達成を阻止した。
以前は度々ラケットを破壊するなど、コート上での悪態行為が問題視されていたズべレフ。自身でも「若い頃は、何をされてもコントロールできず、正しくない行動をとってしまった。キャリアの中で多くのトーナメントをプレーしてきたけど、その中で精神的な面でいくつかの問題が起こっていた」と認めた一方で、ここ数年で精神的に大きく成長したことを実感していると明かした。
「僕は数年前とは全く違うプレーヤーだ。身近な人たちと話し合って、全てがガラリと変わったんだ。数年前と今とでは、あらゆる判断がまったく違う。今でも僕たちは(チームで)これまでのやり方とは違うことをしていきたいと思っている。成長するにつれて、またチームの助けを借りて、対処法を学び始めると、より良いプレーヤーになれる」
最後に来シーズンの目標を問われたズべレフは「まだ達成できていないことが2つあるんだ」と前置きした上で、「グランドスラムを制覇し、世界一になる。オーストラリア(来年1月の全豪オープン)で、その目標が実現することを願っている」と力強いコメントを残した。
その言葉通り、ズべレフにはぜひとも全豪の舞台でグランドスラムの頂点に立つ姿を見せてもらいたいところ。来季以降の更なる活躍にも期待は高まるばかりだ。
文●中村光佑
【PHOTO】金メダリストのズベレフら、東京オリンピック・パラリンピックのテニス競技のメダリストたち
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