チャン・キムが注意された、“迷彩”柄はアリかナシか。【記者の目】
米国籍のチャン・キム。迷彩柄のポロシャツを注意され、着替えました…(撮影:村上航)
「フジサンケイクラシック」の3日目。米国籍のチャン・キムがJGTOから注意を受け、迷彩柄のポロシャツを着替えるシーンがあった。朝のスタートに現れたキムは、迷彩柄のポロシャツに身をまとい、コースへと飛び出した。ところが、後半に入ると今度は白地のポロシャツに替わっていた。
暑い夏などは途中で着替えることもあるが、キムの場合は日本ゴルフツアー機構(JGTO)トーナメント規則の『トーナメント会場におけるマナー等に関する準則』第36条の(2)-5『迷彩柄のウエアとポケットが膨らんだカーゴタイプのズボンの着用は不可とする』項目に抵触したもの。ツアー側から注意を受け、ハーフターン時に着替えたが、これに関しては罰打などのペナルティは発生しない。
軍用から生まれた迷彩柄は、ゴルフのプレーに相応しくないのだろうか。PGAツアー初戦「A Military Tribute At The Greenbrier」では、迷彩柄のポロシャツではないものの、迷彩柄のシューズを着用する選手も確認できた。大会は「私たちの自由を毎日守るアメリカ軍の男女を称える」として、大会名称を今年から変更した事から分かるとおり、軍をリスペクトするアメリカ文化が表れている。
迷彩柄、カモフラージュ柄、カモフラ柄。これは軍用だけではなく、一つのファッションとしてデザインが日常生活に定着している。アメリカだけでなく、日本、世界でも同様だ。特にPINGは過去から『PLD』パターにカモフラ柄を採用するなど、ゴルフクラブやキャディバッグ、キャップなどなど、様々なアイテムにその柄を採用しておりゴルファーから親しまれている。
日常生活に根付いた迷彩柄は、本当にマナー違反なのか。軍をリスペクトするマインドは別にして、ファッションは選手の自己表現として大切なもの。特に海外の選手に門戸を開き、ツアー全体の活性を目指す中で、今一度“ウエアのマナー違反規定”が妥当かどうか、考える必要があるかもしれない。
Text/Mikiro Nagaoka
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