THINK SPORTS『語学』

 

◆◆語学

イチローがアメリカの野球殿堂入りし、英語で行ったスピーチが話題になった。

大谷翔平が実はかなり英語がしゃべれるという話や、久保建英が流暢なスペイン語でインタビューに答える映像などが、興味を持たれている。

海外で活躍するスポーツ選手が外国の言葉を使ってコミュニケーションをとる姿、そしてそれが現地の人にどのように見えているのかといったことは、外国語の苦手な日本人にとってそれだけですごく大きな関心ごとになっているようだ。

それは選手が現地の言葉を堂々と話している様が、語学に不安を持つ人々の「理想の姿」として映るからだろう。「日本人として誇らしい」「自分も頑張ろう」という感情を刺激するため、メディアも積極的に取り上げる。

選手自身にとっては、語学は競技力を支える武器の一つになりつつある。

通訳をつける選手も多い。これ自体はチームやメディアとの誤解を避けるために賢明な判断だ。通訳は言語だけでなく文化的背景やニュアンスの違いを橋渡ししてくれる重要な存在でもある。

しかし、監督やチームメイトと即座に意思疎通を求められる場面では、語学力の有無がプレーの質に直結する場合もあるだろう。細かいコミュニケーションで通訳を待っていられない時も多いわけで、ある程度の語学力はやはり競技能力の一部と言っても過言ではない。

語学が堪能な選手は、もちろん現地メディアやファンに好意的に受け止められることが多い。日本で活躍する外国人選手を見ればわかるように、その国の言葉でコミュニケーションを取る姿は、その国に溶け込もうとしているというメッセージを発信しているからだ。