【スーパーボウル直前】NFL頂上決戦・スーパーボウルとは?世界最大級スポーツイベントを解説

アメリカンフットボールにおいて、世界最高峰とも言われている『NFL』。
関連記事でも記載している通り、NFLは放映権収入だけで11年間に約15兆円を稼ぎ出すメガコンテンツであり、その規模は全米No.1として数多くのメディアで取り上げられている。

そのNFLの年間王者を決める一戦が『スーパーボウル』だ。
昨年・2025年のスーパーボウル視聴者数は1億2,770万人と過去最高(※)を記録。この“頂上決戦”は、今や全米にとどまらず、世界中が熱狂する世界的イベントとして認知されている。

日本時間では月曜日の午前中に試合が始まるが、アメリカでは日曜日に開催されることから『SUPER SUNDAY』と呼ばれ、多くのアメフトファンが有給を取得し、朝からバーベキューなどのパーティを開きながら、友人とともに1日を楽しむのが恒例だ。もちろん、日本でも月曜日に有給をとり、“SUPER MONDAY”として観戦を楽しむコアなアメフトファンもいるだろう。

日本時間で明日2月9日(月)午前8:30にキックオフされる第60回スーパーボウル。手軽に視聴するなら「DAZN」だが、録画視聴でも問題なければ★★の★★時から地上波放送も予定されている。本稿では、スーパーボウルという大会の位置付けをはじめ、初心者にもわかりやすいルール解説、そして今回の対戦カードや両チームの因縁までを紹介していく。

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スーパーボウルって何?NFLの頂上決戦を超ざっくり解説

NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)は、アメリカに32チームが所属するプロアメリカンフットボールリーグだ。毎年9月からレギュラーシーズンが始まり、約4か月にわたって各チームが試合を重ねる。そして、その成績上位チームだけが進出できるのがプレーオフ。トーナメント形式で勝ち上がった2チームが、最後にぶつかる“たった1試合”がスーパーボウルである。

つまりスーパーボウルは、NFLという巨大リーグの年間王者を一発勝負で決める決勝戦だ。
リーグ戦の集大成であり、選手・チーム・ファンすべての想いが凝縮される舞台でもある。

また、スーパーボウルは単なるスポーツイベントにとどまらない。全米が注目する一大行事として、試合当日はテレビ視聴率、広告、音楽、エンタメのすべてが最高峰レベルで集結する。「アメリカ最大のスポーツイベント」と呼ばれる理由は、競技性とエンタメ性の両方を兼ね備えている点にある。スケールの大きさは一旦ここまでにしておこう。次からは、初心者の方でも楽しめるように、簡単にルールを紹介していく。

これだけ知れば観られる!アメフトの基本ルール

アメリカンフットボールは、一見すると複雑そうに見えるが、実は大枠の仕組みはとてもシンプル。スーパーボウルを観戦するうえで、まず押さえておきたいのは次のポイントだけでいい。

攻守がはっきり分かれているスポーツ

アメフトは、「攻撃」と「守備」が完全に分かれているスポーツだ。
後述するが「スペシャルチーム」というものもあり、「オフェンスチーム」「ディフェンスチーム」「スペシャルチーム」の3つのチームで構成されていて、それぞれに最低でも11名がいる。NFLの1チームは、控え選手も含めると40人はいるのだ。
オフェンスが得意な人はオフェンスに、ディフェンスが良い人はディフェンダーに、という、個性をそのまま生かしてプレーできるのがアメフトの良いところ。だから身長が小さくても大きくても、痩せてても太っていても、どんな人にも可能性のあるスポーツである。

攻守の話で言えば、攻撃側はボールを持って前進し、得点を狙う。守備側はそれを止める。この役割がはっきりしているため、いまどちらのチームが何をしようとしているのかが分かりやすい。

攻撃は“4回のチャンス”で10ヤード進めばOK

まず、アメフトのフィールドは100ヤード(約91m)ある。左側が相手ゴールで右側が自分のゴールだとしよう。試合はキックオフで始まるが、相手側から蹴り上げられたボールをキャッチし、概ね自分たちのゴール側の30ヤード付近からオフェンスが始まることが多い。相手ゴールまで残り70ヤードもあるわけだが、ひたすらそのゴールに向かって進んでいき、当然ディフェンスはそれを阻止しようとする。

攻撃側のチームは、4回の攻撃以内に10ヤード(約9m)前進できれば、再び4回の攻撃権を得られる。逆に、10ヤード進めなければ攻撃権は相手に移る。これを何度も繰り返して、相手のエンドゾーン、いわゆるゴールに入ることができれば得点を取れるという、地味でシンプルな話。

テレビ中継では「1stダウン」「3rdダウン」などと表示されるが、「あと何回で、どれくらい進めばいいのか」を示しているだけだと理解すれば十分。時に「2nd & 9(セカンド・アンド・ナイン)」などと言うが、これは「今2回目の攻撃で、残りが9ヤード」ということを表現している。
これをコツコツ積み重ねて相手のエンドゾーンに入ることができれば、ゴールであり「タッチダウン」で得点が入る。非常に簡単に言えば”陣取りゲーム”でもある。
陣取りで言うと、100ヤードの半分の50ヤード地点を分岐に、自分たちのゴール側のことを「自陣」、相手ゴール側のことを「敵陣」という。「敵陣残り何ヤード」と解説が言えば、それはすなわちゴールまでの距離を指す。

得点方法は主に3つ

アメフトの得点方法は、以下の3つを覚えておけば困らない。

タッチダウン(6点)
ボールを持って相手のエンドゾーンに入る、もしくはエンドゾーン内でパスをキャッチすること。これで6点が入る。このタッチダウンが一番の見どころであり盛り上がる所。とにかくなんでも良いのでエンドゾーンに入ればOK。走ってエンドゾーンに入るか、パスしてエンドゾーンに入るか、など、この1つひとつのプレーの駆け引きが、アメフト観戦の最大の面白さであろう。

エクストラポイント(1点 or 2点)
タッチダウン後に行われる追加得点のこと。キックでゴールポストに入れれば1点。もう一回タッチダウンを取れば2点。1点でも多く得点を取りたい場面などでは一か八かで2点を取りに行くが、基本はキックで1点を狙うことがほとんどである。

フィールドゴール(3点)
キックでゴールポストの間を通すこと。ちなみに、キックするのは「キッカー」というキック専門の選手がいる。キッカーはキックオフとエクストラポイント、フィールドゴールの時にしか出てこない「スペシャルチーム」の一員であるが、外すことは許されないポジションである。外した瞬間に解雇されるのはよくある話で、1つのキックに命を賭けていると言っても過言ではない。


キックが決まればプレーオフ進出がかかる場面で外してしまったシーン。今シーズンのハイライトの1つでもある。

アメフトって何が面白い?初心者でもハマる3つの理由

「ルールが難しそう」「止まってばかりで退屈そう」
アメフト未経験者が抱きがちなイメージだが、実際に観てみると印象は大きく変わる。スーパーボウルが“初アメフト観戦”でも楽しめる理由は、主に3つある。

① 1プレーごとに意味がある“超・緊張感”

アメフトは、1回のプレーが数秒で終わり、そのたびに作戦会議が入るスポーツだ。「次はパスでいくぞ、お前このルートを走れ」「次はランで行くぞ」などなど。指示役はQB(クオーターバック)というポジションの選手が行うが、ヘルメットの中に無線が入っており、ヘッドコーチやオフェンスコーディネーターからの指示を受けてプレーを選択する。
そのため、1プレーごとの成功・失敗が試合の流れを大きく左右する。一瞬の判断ミスが失点につながる緊張感は、他競技にはない魅力だ。

② 完全な“作戦スポーツ”であること

アメフトは、選手の身体能力だけでなく、監督やコーチの戦略が色濃く反映されるスポーツでもある。相手の弱点をどう突くか、どのタイミングで勝負に出るか。将棋やチェスに近い感覚で試合を楽しめるのも、大きな特徴だ。

それにも関わらず、肉体が頭脳を超過する瞬間がある。ディフェンスのプレッシャーが強すぎて、プレーを遂行する前にタックルされてしまって思うように前に進まないことも多い。そのような頭の良さだけで勝てないのも、アメフトの面白さと言えるだろう。

③ 逆転が一瞬で起こるドラマ性

アメフトでは、1回の攻撃で一気に6点(+追加点)を奪うことができる。
そのため、試合終了間際まで勝敗がわからない展開が頻発する。スーパーボウルでも、歴史的な大逆転劇が何度も生まれてきた。

細かいルールが分からなくても、「今のプレーが重要そう」「ここは盛り上がっている」という空気感だけで十分楽しめる。それが、スーパーボウルが“初心者向け”とも言われる理由だ。


小難しい話をすると、このようなプレーブックが何通りもあり、選手はそれを全て記憶している

試合前・試合間は、まさにショータイム

オープニングや国歌斉唱も毎年話題に

スーパーボウルでは、試合前の演出にも特別な注目が集まる。
選手入場やオープニングセレモニーはもちろん、アメリカ国歌の斉唱も“一つの見どころ”として扱われるのが特徴だ。

国歌斉唱を担当するのは、その年を代表するアーティストやスターが多く、歌唱そのものだけでなく、アレンジや演出、会場の空気感まで含めて毎年話題になる。今年はオープニングパフォーマンスを「GREEN DAY」、国歌斉唱を「チャーリー・プース」が担当する。
「試合が始まる前から、すでにクライマックス感がある」それがスーパーボウル独特の雰囲気。第60回を数えるスーパーボウルのため、本当に様々なアーティストが国歌斉唱をしてきたが、中には素晴らしい歌唱で、選手が涙を流すこともしばしばある。1991年に行われた第25回スーパーボウルは、数々のグラミー賞を受賞し『I Will Always Love You』(日本人は「えんだー」という言葉で覚えている方も多い)が有名なホイットニー・ヒューストンが国歌斉唱をし、あまりにも素晴らしい歌声から今でも「伝説の国歌斉唱」として語り注がれている。

世界的アーティストが出演するハーフタイムショー

スーパーボウル最大の名物とも言えるのが、試合中盤に行われるハーフタイムショーだ。
ここでは、世界的に知られるトップアーティストが、約10〜15分間のスペシャルライブを披露する。また、トップアーティストたちにとって、NFLのスーパーボウルでパフォーマンスできるのは、圧倒的なステータスの1つになるために、多くの人が目指すステージである。

このハーフタイムショーは、単なる“余興”ではない。スーパーボウルの視聴者数は1億人規模に達するため、出演すること自体が音楽業界における最高峰の舞台とされている。演出、照明、ダンサー、映像まで含めた完成度の高さは、ライブというよりも一つの巨大なショープログラムだ。アメフトのルールが分からなくても、「ハーフタイムショーだけは観たい」という視聴者がいるのも、スーパーボウルならでは。スポーツと音楽、エンターテインメントが融合した時間こそが、この大会を特別な存在にしている。

ちなみに今年は、スペイン語アーティストとして史上初の快挙を連発しており、米国内にとどまらない圧倒的なストリーミング再生数を誇る「バッド・バニー」がパフォーマンスを行う。過去にはレディー・ガガやケンドリック・ラマーなど超有名アーティストもパフォーマンスしているが、過去最高と呼び声高いのは、やはりマイケル・ジャクソンである。

今年のスーパーボウル、対戦カードの注目ポイント

ようやく”本題”と言っても良いかもしれないが、ここからは今年のスーパーボウルの対戦カードについて紹介したい。今年の第60回スーパーボウルは、ニューイングランド・ペイトリオッツとシアトル・シーホークスの対戦である。
この両チームについて、様々な方面から紹介していきたい。

両チームの特徴を初心者向けに解説

ニューイングランド・ペイトリオッツ
去年の成績はなんと4勝13敗。王朝を築いてきたビル・ベリチックHC&トム・ブレイディ政権が終わってから苦労を続けてきたペイトリオッツだが、今シーズン、マイク・ブラベルHCの就任、長年課題だったオフェンスラインをドラフトで指名したりと、一気に体制を変えた。その中でも昨年のドラフトで指名していた2年目のドレイク・メイが一気に花咲いて、今年のシーズンは14勝3敗までのしあがった。
レギュラーシーズンの評価は、オフェンスは全体3位、ディフェンスは全体8位とバランスが良い。また、ここまでのプレーオフでもディフェンスが強い相手に勝ち切っていることからも、最後に勝ち切れる勝負強さを持っている。一方で、プレーオフは相手チームのエースが怪我をしていたり、そこまで強豪と言えるチームと対戦していなかったりすることで、決勝うまで上がれたのはラッキー、という声もある。

シアトル・シーホークス
ペイトリオッツと同じく昨年から一気に体制変更したシーホークス。ヘッドコーチもエースQBも変わって望んだシーズンだったが、周囲の期待を大幅に超えてスーパーボウルまでコマを進めた。強みはなんと言っても圧倒的なディフェンス。今シーズンのディフェンスは全チーム中で最も得点を取られていない「得点防御率1位」である。
一方で、2018年のドラフトで指名され、その後成績がパッとしない中でトレードされ各チームを転々としながらも、ようやくシーホークスで輝きを放つQBのサム・ダーノルドに注目。プレーオフに入ってからインターセプトを1つも許していない完璧な試合運びをしているが、スーパーボウルという大舞台で、かつての「パッとしない」ダーノルドが現ると、シーホークスは厳しいのではないか、という意見もある。

因縁の再戦:第49回スーパーボウル

今大会は、今から11年前・2015年に行われた第49回スーパーボウルの再戦である。
この試合は60回を数えるスーパーボウル史の中でも名試合の1つに挙げられるほどの名勝負である。結論から言ってしまうと28 - 24でペイトリオッツが勝利したが、ペイトリオッツはあと一歩のところまで追い詰められていた。
最終クオーターの残り26秒。シーホークスのオフェンスでエンドゾーンまで残りたったの1ヤード。28 - 24でペイトリオッツがリードしていたが、あと1ヤードでタッチダウンを取られてしまうと、エクストラポイント含めて7点がシーホークスに加点され、28 - 31と逆転となる場面だった。

しかしシーホークスが選択したのは、裏の裏をかくパスで、そのショートパスを見事にペイトリオッツのマルコム・バトラーがインターセプト。攻撃権がペイトリオッツに移り、そのまま時計は流れて試合終了となった。

今もシーホークスのこのラストプレーは様々な議論がされており、当時の現地アナウンサーもインターセプトされたタイミングで「Russell Wilson, what are you doing?(ラッセル・ウィルソン(シーホークスのQB)、お前何してんだ)」と実況が入った。普通なら「インターセプトだ!!!」と声が入るが、この時ばかりはそうはならなかった。
パスプレーはこのようにカットされて相手ボールになるリスクが高く、またシーホークスは歴代最高とも称されるランニングバックのマーショーン・リンチがいたために、あと1ヤードであればリンチのランプレーに託すべきだったのではないか、という意見も非常に多かったのである。

このような、信じられない展開が起きた第49回スーパーボウルのことを、シアトルのファンは忘れているわけがない。千載一遇のリベンジのチャンスに燃えているファンは、おそらくシアトルの人口とイコールと考えても過言ではないだろう。一方のペイトリオッツは「またあの時のようにやってやる」と意気込んでいるはず。

決戦の地は、アメリカ西海岸のサンフランシスコにあるリーバイス・スタジアム。
さて、今年はどんな結果になるのか。大注目のスーパーボウルは、日本時間2月9日の朝8:30にキックオフ。


第49回スーパーボウルのハイライト

スーパーボウルの視聴方法|地上波・配信まとめ

NFLスーパーボウル2026は、『DAZN』と『日テレジータス(CSスカパー)』でライブ中継&ライブ配信する。地上波テレビ放送では、日本テレビで録画放送予定。また、DAZNではスーパーボウルの試合だけを見る観戦プラン(わずか140円)も用意している。

ぜひ、アメフトに興味のない方も、リアルタイムもしくは日本テレビで見てほしい。全米が熱狂する理由が、そこにはある。

チャンネル 種類 放送
配信時間
DAZN ネット 2月9日(月)
午前8:30-
日テレジータス
(CSスカパー)
CS 2月9日(月)
午前8:00-
日本テレビ 地上波
(録画)
2月10日(火)
午前1:45~3:45

 

▼DAZNの140円プラン
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