
写真:冨安健洋(PA Images/アフロ)
ついに日本サッカー史上最強のDFが欧州の舞台に戻ってくる。
怪我による長期離脱でアーセナルを退団し無所属となっていた冨安健洋(27)がアヤックスと2026年6月までの短期契約を結ぶと移籍市場に精通しているロマーノ記者が報じた。
北中米W杯まで約半年となったタイミングでの復帰であるため、日本人ファンからは「W杯に間に合うのでは」といった期待感が大きくなっている。
復帰間近もW杯メンバー選出の可能性は現実的に低い
冨安のDFとしての能力が高いことは日本のサッカーファンであれば誰もが知っていることだろう。
そんな選手が復活への道を歩み始めたことで、北中米W杯に間に合うと期待してしまうのは当然だといえる。
しかし、現実的にはそう簡単な話ではない。
2019年以降、冨安はハムストリングやふくらはぎ、膝など20回以上の負傷を繰り返している。
試合に出場すればハイレベルなプレーができるが、稼働率が極めて低い選手なのだ。
そんな冨安は、2024-2025シーズンに関しては6分間しか出場しておらず、今シーズンに関してもアーセナルを退団し無所属の状態が続いていた。
つまり、1年半の間ほぼ実戦でプレーしていないわけだ。
膝の手術をしたことで状態は良くなっているはずだが、実践から遠ざかっている期間があまりに長すぎるため、トップフォームに戻すには相当の時間が必要となる。(そもそも以前のようなプレーができるのかもわからない)
もしもトップフォームに戻れたとしても、W杯まで半年程度と時間が短いという点もネックになる。
1月上旬にチームに合流する可能性が高い冨安だが、コンディションを徐々に上げていき試合への出場の機会を増やしていったとしても、3月の国際親善試合のメンバーに選出される可能性はほぼないだろう。
そうなれば次のチャンスはW杯直前(6月1日~9日の国際親善試合)となる。
5月下旬の段階で所属クラブで一定以上試合に出場していて、プレーレベルが戻っているようならばラストチャンスをモノにできるが、もしもこの段階で試合にあまり出場していないか小さな怪我でもしているならば、招集が見送られる可能性が高いはずだ。
つまり、冨安が北中米W杯のメンバーに選出されるためには、3月以降にレギュラークラス(もしくは2試合に1試合ペースでスタメン起用されるレベル)でプレーしていて、怪我をしていない状態をキープしていなければならないわけだ。
負傷回数の多い冨安ゆえにこの条件をクリアするのは簡単ではないだろう。
果たしてアヤックスと契約する冨安はラストチャンスをモノにしてW杯前に日本代表に復帰できるのか、注目しよう。
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