
<大王製紙エリエールレディス 最終日◇23日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6595ヤード・パー71>
年間女王に決まった佐久間朱莉はスタート時の3打差を詰めることができなかった。4バーディ・ボギーなしの「67」で回ったが、単独首位から出たウー・チャイェン(台湾)も「67」をマークし、逃げ切りで初Vを達成。2位に終わった新女王は「いいゴルフができたと思うけど、(ウーが)素晴らしかった」と勝者を称えた。
3日目にダブルボギーを叩き、「73」と崩れるきっかけとなった5番パー4は3オン1パットのパーでしのいだ。7番パー4で2打目をピン横50センチにつける完璧ショットで最初のバーディ。10番パー4でもバーディを奪い、その時点で1打差まで迫ったが、追撃もそこまでだった。
「欲をいえばもう少し伸ばしたかった。でも、昨日の悪かったところは修正できた。来週につながるプレーができたんじゃないかなと思います」
前日は切り返しのタイミングが速くなっていたという。「少し寒かったのと、着ていた(厚めの)服の影響もあったと思う。きょうはそこに気をつけてスイングしました。ミスをする要因を見つけるのが、うまくなったと思います」。この1年で身につけた修正能力の高さ。パーオン率は3日目の66.7%(12/18)に対し、この日は94.4%(17/18)。“傾向と対策”は分かっている。
年間女王に輝いた試合を優勝で飾りたかった。「勝てなくて、ちょっと悔しい」と正直に本音も漏らした。だが、歯がゆい思いが次に向かうパワーとなる。ツアー史上5人目の年間平均ストロークの「70」切りもかかった今季最終戦の国内メジャー「JLPGAツアー選手権リコーカップ」(27日開幕、宮崎カントリークラブ)。気持ちはすでに決戦の地、宮崎に向いている。
「今年もあと1試合しかない。勝ちたい思いはあります」
松山での4日間をトータル12アンダーで終え、平均ストロークは『69.9382』となった。前週の『69.9737』から微増ながら貯金を増やし、「今週は12アンダーにしたいと思っていたので、最後のバーディはすごくうれしかった」と最終18番パー4で残り151ヤードの2打目をピンそば1メートルにつけての“ノルマ達成”に胸を張った。
「メジャーは前から取りたいと言っていたし、一年の最後。いい締めくくりができたらいいなぁ」
目指すは有終の今季5勝目。最後も主役を演じ、大団円で2025年シーズンに幕を下ろす。(文・臼杵孝志)
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