【第3回】“ちょっと大きめ”は間違い? バスケットボールシューズ選びの正解をGALLERY・2スタッフに聞いた

バスケットボール界に根強く残る、“シューズは少し大きめがいい”という常識。

実際にはフィッティングのズレが靴擦れやパフォーマンス低下を招く原因にもなる。

渋谷のバスケットボールストリートの奥、“超専門店”として愛されるGALLERY・2(通称:ギャラ2)のスタッフに、お店でのフィッティングや、サイズの見極め方、ブランドごとの特徴などを聞いてみた。


【第2回】“バスケットボールショップの聖地”GALLERY・2商品部の哲学「広く深く」

写真:美しく陳列されたバスケットシューズの数々//提供:GALLERY・2

 

バスケ界にある勘違い“シューズは少し大きめがいい”

── 初めてのシューズ選びでよくある失敗と、その防ぎ方を教えてください。

飯田: よくある失敗はサイズですね。なぜかバスケはかつて“ちょっと大きめが良い”という考え方があって、今でも、適正サイズより大きいものを選んでしまう方がいますね。

試着することで防げるので、お店に来ていただいて僕らが接客しながら適正サイズを見極めていくのがお薦めです。

── 試着して、“これが良いです”というお客さんの感覚がちょっと大きめだったときはどうするんですか。

飯田: なぜそのサイズより小さい方が良いのかということは、足のサイズを測ることはもちろん、商品の特性から、“ここが余っていると、このクッションが活きてこない”というところまで落とし込んで説明すると、納得していただけるお客さんは多いですね。

“小さいから靴擦れができた”と勘違いされている方がいるんですが、靴擦れは文字通り、中でずれるから起きるんです。

もちろん大きく履きたい方もいらっしゃるので、お客様の意見優先なんですが、僕らのお薦めのサイズと理由を説明して、最終的にお客様に判断していただくという決め方です。

── 試着するときに気をつけるポイントはありますか。

飯田: プレーするときと同じ環境で試着していただくことです。厚手のソックスかどうかを確認し、ソックス購入をお薦めしたり、それが難しいお客様には、いま履いているソックスを片足に重ねて試着していただくこともあります。

そうすると、後から“(足がシューズに)あたります”ということはまずないですね。

──  なるほど。

飯田: フィッティングのときは、座った状態は避けてもらい、プレーするときと同じ姿勢、環境で試してもらいます。

あとは、紐の締め方もプレーするときと同じように締めましょうと言いますね。適当に締める方もいるので、その場合は結び方をレクチャーします(笑)。

足首周りだけ結んで、足の甲が浮いてしまっている方も多いので。

写真:紐の締め方1/4 /提供:GALLERY・2

写真:紐の締め方2/4 /提供:GALLERY・2

写真:紐の締め方3/4 /提供:GALLERY・2

写真:紐の締め方4/4 /提供:GALLERY・2

 

お薦めするジュニア向けシューズ

── じゃあ、実際に、これからバスケを始める小学生が初めてシューズを買いに来たとき、どういうアドバイスをしますか。

飯田: まずはお子さん自身が履きやすいもの。まず、デザインはどれがいいかを選んでもらいます。一度履いてもらって、私は必ず2足以上履いてもらうにします。その中で意見を聞きながら、合いそうなものがあれば、選択肢になかったものも提案していきますね。

── 結果的に何をお薦めすることが多いですか?

鈴木: 定番ですが、アシックスのDUNKSHOT(ダンクショット)です。あとは、小学校高学年から中学生だとアシックスのGELHOOP(ゲルフープ)。基本はこの2本柱です。

小学生から始めるときに、サイズ20センチ前後から作っていてプレーで使うシューズがアシックスくらいしかないんですよね。

あとは女性の方だと、アシックスのLADY GELFAIRY(レディゲルフェアリー)もお薦めすることが多いですね。

写真:DUNKSHOT(ダンクショット)/提供:GALLERY・2

写真:GELHOOP(ゲルフープ)/提供:GALLERY・2

写真:LADY GELFAIRY(レディゲルフェアリー)/提供:GALLERY・2

 

シューズブランド別の特徴

── なるほど。ちなみにバスケットボールシューズにおける、ブランド別の特徴ってあるんですか。

飯田: ざっくりと言えば、アシックスは柔らかくてグリップを求める方。ナイキはクッション、安定感を求める方。それ以外のブランドは、その間にそれぞれの特徴があるという感じだと思います。あくまで大まかに言えばという話ですが。

── 敢えて、ひとつずつの特徴を言うとすれば。

飯田: そうですね(笑)。個人的な意見ですが、アシックスは申し上げた通り、柔らかくてグリップがあり、ナイキはトレンドとクッション、アディダスはより柔らかいクッションを求める方。ニューバランスはクッションとグリップ、アシックスと少し近い印象なので、アシックスを卒業したい人にニューバランスを薦めることが多いですね。アンダーアーマーは軽さとクッション。

いまSNSで話題になっているリーニン(中国のブランド・NBA選手のシグネチャーも多く出している)は、可愛いデザインが多いですね。

あとは、契約選手ごとのシグニチャーモデルがありますので、そのモデルを求めて、というのは全ブランドに共通しているニーズです。

── なるほど。

写真:リーニンの可愛いデザインのシューズ/提供:GALLERY・2

写真:リーニンの可愛いデザインのシューズ/提供:GALLERY・2

飯田: ただ、ブランドごとの特徴と矛盾するんですが、シューズは本当に履いてみないとわからないので、接客するときには“同じブランドでも、モデルが違えば別のシューズです”と伝えますね。

仮に同じ選手のモデルでも1を履いていたから2も同じサイズで、というお客さんには、“別のシューズなので、とにかく足を入れてみましょう”と薦めています。

── さすがバスケットシューズ、奥が深いですね。ありがとうございました。

写真:店内には多くのバスケットシューズがある/提供:GALLERY・2


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【第2回】“バスケットボールショップの聖地”GALLERY・2商品部の哲学「広く深く」(仮)
【第3回】“ちょっと大きめ”は間違い? バスケットボールシューズ選びの正解をGALLERY・2スタッフに聞いた

取材・文:槌谷昭人