最高の一瞬『競泳選手の背中』

同じ中村克選手の写真ですが、こちらは2017年にハンガリーのブダペストで行われた世界水泳の時のものです。

中村選手はレース前にこうして顔や体を濡らしたりするのがルーティンなんですが、この時は彼の背景に選手が入場するところのLEDの大型ビジョンがあって、そのブルーの中に中村選手が綺麗にハマった写真になりました。

競泳選手は多くがそうですが、この逆三角形の上半身、鍛えられた背中がすごく画になります。

日本の競泳界はいま、入江陵介選手や今井月選手、大橋悠依選手ら長く活躍してきた選手が引退。なかなかフォトジェニックな選手がいない面があるんですが、中村選手は「ちょっとシャッターを押したいな」っていう、数少ない選手かなと思っています。

岸本勉（きしもと・つとむ）
1969年生まれ、東京都出身。
10年余りスタッフフォトグラファーとして様々な国内外のスポーツイベントを撮影。2003年に独立、「PICSPORT（ピクスポルト）」を設立。良くも悪くも人の記憶に残る写真を撮ることを心がけている。オリンピックは夏季冬季合わせて15大会、FIFAワールドカップは7大会、ほか国内外問わず様々なスポーツイベントを取材。国際スポーツプレス協会会員（A.I.P.S.）／日本スポーツプレス協会会員（A.J.P.S.）
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