早稲田大・濵田一輝、丹羽孝希以来の男子2冠達成「みんなの応援の力が僕の足に宿った」<卓球・全日学2025>

<第91回全日本大学総合卓球選手権大会(個人の部) 日程:10月21~24日 場所:大浜だいしんアリーナ(大阪府堺市)>

10月24日、第91回全日本大学総合卓球選手権大会個人の部(通称:全日学)は大会最終日を迎え、全日程が終了した。

男子シングルスでは、濵田一輝(早稲田大)が準決勝、決勝をストレート勝利という充実のプレーで圧倒し、全日学シングルス初優勝。濵田は今大会で、2018年の丹羽孝希以来となる全日学男子ダブルスと男子シングルスの2冠を達成した。

試合後、濵田にコメントを聞いた。

濵田一輝 コメント

初優勝の気持ちは

濵田:本当に長かった1週間が終わったというか。仲間や両親も応援に来てくれてたんですけど、本当に応援してくれて。みんなの応援の力が僕の足に最後宿ったのかなと。

準決勝とか、今日の試合の間にみんながうちわで仰いでくれたりとか。個人戦なんですけど団体戦のようにみんながサポートしてくれて、その思いが本当に最後僕の足を軽くしたなと思っています。

決勝戦は会心の出来のように見えたが

濵田:そうですね。「もう最後だから、とにかく足を動かしてどんどん行こう」って思っていたんですけど、自分の思っている以上に足が動いて、球も走っていたので、疲労はあったんですけど、最後に1番いいプレーができたなと自分でも思っています。

最後の全日学でついに優勝を成し遂げた気持ちは

濵田:1年生の頃から優勝を目指してやってきていたんですけど、なかなか取れなくて。関東学生選手権もタイトルが取れなくて、個人タイトルからはなかなか離れていたんですけど、今回は本当に最後なので、もちろん優勝を目指して来ていました。

自分の身体の状態も自信があって、大会中に体のサポートをしていただいた森口トレーナーにも本当に感謝しています。

大会全体を振り返ってみて

濵田:今日の最初の田中選手との戦いから、いいスタートを切れたらいいなとは思っていて。非常にサービスが分かりづらい選手でしたし、試行錯誤しながらの試合でしたけど、4-1で勝ち抜けられて。

その次の鈴木選手も、前回の対戦で敗れていたので挑戦者の気持ちで向かっていきました。展開はかなり押されていて、ずっと相手のペースになっているなかで、最後に1本取れて、競り合いモノにできたので、かなりほっとしました。

そこからだんだんプレーが良くなっていったとは思っています。

早稲田らしい応援を背に戦いきれたのはどういう気持ちだったか

濵田:本当に普段からすごく応援してくれていて心強いです。個人戦でも団体戦と変わらないぐらいサポートしてくれているのは、本当に感謝の気持ちしかないです。

苦しいときに「こっからだぞ」とか「1本多く行くぞ」みたいな応援の声は、試合中でも聞こえていたので、その言葉で落ち着く瞬間もありましたし、「もう1回行くぞ!」っていう気持ちの切り替えになった部分もたくさんあったので、本当に助かりましたし、僕が勝つ流れを作ってくれたというか、本当に感謝です。

早稲田での4年間はどうだったか

濵田:4年間は長かったですね。ダブルスでは何度かタイトルを取れていたんですけど、シングルスで勝ち切れない部分は常に感じながら4年間やってきたので、この大会までもなかなか思うようにいかなかったことはありましたけど、諦めずに粘り強くやってきて、最後に優勝を取れたので良かったと思います。

大学卓球の良さは

濵田:大学卓球は今まで感じたことのない仲間との絆というか、みんなが1つになって、大学の名前を背負って、リーグ戦だったりインカレだったりを戦える。

大学の名前を背負ってコートに立つ重圧も感じますけど、部の仲間やOB・OGのみなさんが応援してくださるので、やりがいもとても感じます。

あとは、自分が勝って帰ってきて、仲間と一緒に喜びを分かち合ったりだとか、優勝して楽しい時間を過ごしたりとか、心が動かされる場面がもう何度も何度もあります。

そういった経験ができるのが、大学卓球かなと思います。

今後の目標は

濵田:この優勝で世界選手権の代表選考会に出場が決まったと思うので、その選考会で優勝して日本代表に入りたいです。

文:ラリーズ編集部