
上田綺世(写真:ANP Photo/アフロ)
10月19日、エールディビジ第9節「ヘラクレス対フェイエノールト」の一戦が行われ、0-7でフェイエノールトが勝利した。
CFとしてスタメン出場した日本代表FW上田綺世は、前半だけでハットトリックを達成するなどフェイエノールトの大勝に貢献した。
欧州主要リーグでトップクラスの得点数を記録している上田
得点への嗅覚が研ぎ澄まされ、裏抜けやポストプレーなど1つ1つのプレーレベルも確実にレベルアップしている。
昨季フェイエノールトの一員として公式戦9得点を記録した上田だったが、ヘラクレス戦のハットトリックで今季11得点としその数字を上回っている。
今季はファンペルシー監督から絶大なる信頼を獲得し、エースストライカーとしての地位を確立している。
日本代表でも10月シリーズのパラグアイ戦とブラジル戦の2試合でそれぞれ1得点を挙げており、まさに絶好調といえる状態だ。
エールディビジの得点ランキング2位がアヤックス所属ウェフホルストやスパルタ・ロッテルダム所属ローリッセンら(他5名)の5得点であることを踏まえると、いかに上田の11得点がハイペースな得点数であるかがわかる。
今季欧州主要リーグで上田以上に得点を重ねているのは、レアル・マドリードのエムバペ(公式戦15得点)マンチェスター・シティのハーランド(公式戦14得点)バイエルンのケイン(公式戦18得点)のみとなる。
プレミアやブンデス、ラ・リーガと比べるとややリーグレベルは落ちるとはいえ、彼らに次ぐ得点数を叩き出している事実は賞賛に値する。
元々日本人FWとしては歴代屈指のポテンシャルを持っていたが、課題に真摯に向き合い続け実力を伸ばしてきたことによりついにその才能が完全に開花したといえるだろう。
こうなると不安は怪我やコンディション不良のみとなるが、もしもシーズンを通して現在のプレーレベルを維持できるならば、公式戦30得点以上という異次元の成績も可能となるはずだ。
もしも30得点以上を記録できれば、来夏にはCLで上位を狙えるビッグクラブへの移籍の可能性も出てくるだろう。
日本代表では上田に次ぐ2番手が不安ポイントに
上田がエールディビジ得点王を獲得しフェイエノールトをリーグ優勝に導くことができれば、北中米W杯でベスト8以上を目指す日本代表にとってもポジティブな要素となる。
日本と対戦する国は、「日本のCFはエールディビジ得点王だ」と必然的に警戒心を強めるからだ。
しかし、そうなると上田に次ぐCF(小川航基や町野修斗など)への不安感は増してしまう。
もしも上田が北中米W杯前に怪我やコンディション不良に陥ったならば、日本代表のチーム力は大幅に低下する。
各ポジションで層が厚くなってきた日本代表だが、CFの2番手問題は最も大きな不安要素だといえるだろう。
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