20歳・馬場咲希がこらえられなかった悔し涙「もっとうまくなりたい」 同組・岩井千怜を見て感じた“差”

馬場咲希が流した悔し涙の理由(撮影:GettyImages)

<FM選手権 最終日◇31日◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6533ヤード・パー72>

「75」とスコアを落とし、トータル5アンダーの40位タイで終えた最終日。20歳の馬場咲希は、胸のうちにあった悔しさを隠すことはできなかった。テレビインタビューを受けていた時、「予選を通過して4日間戦うのはすごく楽しいし、決勝2日間で学ぶこともいっぱいあるので…」と話すと、涙をこらえることができなくなった。

首位とは10打の差がついていたが、19位で3日目を終えていた。今季4度目となるトップ10入りも見える位置。しかし2つのダボなどで、どんどんと上位の背中は小さくなっていった。「きょうはパターがきのうまでに比べて入らなかった。きのうまではショットが良くなくても、パターが入ってたから流れを切らさず、最後までできていました」。パット数は『31』。勝負所をものにすることができなかった。

この日は岩井千怜と2人でプレー。今季1勝を挙げた3学年上の先輩は「68」ときっちり伸ばして大会を終えた。「安定感がすごいし、ショットのブレも少ない」。そんなプレーに思わず目を奪われた。「岩井さんはバーディパットを決め切れず悔しい感じだったけど、私はパーパットを決め切れず悔しかった。そこが全然違うゴルフでした」。チャンスにつける力の差を感じる一日になった。

昨年は米下部のエプソン・ツアーでもまれた。そして最終予選会を勝ち抜き、今季から米女子ツアーを主戦場にしている。ポイントランキングでもシード圏内(上位80位)の65位と奮闘中。さらなる高みを目指す、道の途中だ。

「4日間戦っていなかったら、こういう悔しい思いもできない。強気に(パットを)打てなかったとか、精神的な面での課題がきょうは多かった。それも決勝ラウンドならではだと思うので、結果は良くなかったけれど、いい学びができたと思いたいです」

技術面ではショットを課題に挙げる。「フィニッシュまでちゃんと振り切りたい。練習場ではこんな感じかなと思っても、試合だと少し違ってくる。今回、決勝に進んで新たな経験もできた。反省会をして、今週学んだことを次の試合に生かして、もっとうまくなりたいです」。その涙の一粒一粒が、20歳の若者を成長させる。