「アジアカップ」バスケ男子日本代表がレバノンに大敗!圧倒的に足りなかった「個の力」

ジョシュ・ホーキンソン(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

ジョシュ・ホーキンソン(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
8月12日、バスケットボール男子FIBAアジアカップ準々決勝進出戦「日本代表対レバノン代表」の一戦が行われ、73-97でレバノン代表が勝利した。

ベスト8に進出することができなかった日本代表にとって多くの課題が浮き彫りとなった大会だったといえるだろう。

監督の手腕はもちろん、「個の力」が圧倒的に不足

レバノン代表の激しいディフェンスと難しいショットも着実に決め切るオフェンス力によって前半だけで12点差を付けられた日本代表は、第3クォーター以降も差を縮めるどころかさらに差を広げられ、最終クォーター開始時にはすでに勝負がついていたと言っても過言ではないだろう。

FIBAランキング21位の日本代表に対してレバノン代表は29位とランキング上では日本の方が上位だったわけだが、実際の試合は真逆の印象を受けた。

チーム全体のターンオーバーは15回を数え、期待された富永啓生も3ポイントシュートを1本も決め切れず7得点に終わった。

シューターである富永をっ徹底的にマークしてきた際の対策が打たれておらず(あったとしても実行されていない)、パニック状態になっているのにも関わらず一向に改善できなかったホーバス監督の手腕に疑問を感じたファンも多い。

しかし、なんといっても一番の課題は「個の力」だろう。

今大会は河村勇輝や八村塁、渡邊雄太、比江島慎らが不参加となっていたため個の力で劣っており、ジョシュ・ホーキンソンの負担が明らかに大きすぎた。

シューター自身にハンドリング能力があれば1人でシュートまで持っていけるが、富永にはその能力が足りていない。

オリンピックでは河村のハンドリングや八村、渡邊の個の力によって強豪に対抗していて、このアジアカップでも彼らがいれば富永はより活きただろう。

ジェイコブス晶ら若手選手の成長にも期待だが、やはり現在現役の選手の中のベストメンバーを集めることが最優先となるのではないか。

2027年男子ワールドカップのアジア1次予選も近づいてきている。

アジア最上位となりオリンピック出場権を獲得するためにも、可能な限りベストメンバーを招集するべきだといえるだろう。