
ジョシュ・ギディー(写真:AP/アフロ)
シカゴ・ブルズと2WAY契約を結んだ河村勇輝だが、果たしてブルズで出場時間を得ることができるのだろうか?
結論から先に言えば、ブルズには絶対的PGのジョシュ・ギディーがおり、PGの2番手争いも熾烈であるがゆえに厳しい戦いになることが予想される。
河村はサマーリーグでアピールに成功し2WAY契約を獲得
河村はサマーリーグを10.2得点、6.2アシスト、2.2スティールという成績で終えた。
合計31アシストはサマーリーグのブルズにおいて過去2番目に高い数字となる。
河村がアピールに成功したことで、ジャミーア・ヤング解雇→河村2WAY契約というサプライズが実現した。
プレーメイキングこそまだNBAトップクラスとは言えないが、パスの質という意味で河村はNBAトップクラスだと判断できる。
しかし、だからといってブルズの試合に出場できるかというと、そう甘くはないだろう。
絶対的PGのジョシュ・ギディーが君臨!河村は2番手争いに参戦
河村が2WAY契約を勝ち取ったシカゴ・ブルズには、絶対的PGであるジョシュ・ギディーが君臨している。
契約延長がまだまとまっていないが、高確率で新シーズンもブルズでプレーすることになるはずだ。
70試合に出場し14.6得点、7.2アシスト、3P成功率37.8%とPGとしてハイレベルな結果を残したギディーだが、203㎝の高身長であるがゆえにリバウンドにも貢献できる稀有はプレーヤーだ。(昨シーズンは8.1リバウンド)
22歳という年齢を踏まえれば、今後NBAを代表するPGになる可能性もあるだろう。
この絶対的PGの他にトレ・ジョーンズとジェボン・カーターという2人の実力者が在籍しているため、河村の出番は昨シーズン同様に限られてしまう可能性が高い。
しかし、PGの層は厚いものの、ブルズのバスケスタイルは確実に河村とフィットするだろう。
速い展開の多いブルズと速攻を得意とする河村は相性抜群なはずだ。
また、絶対的PGのギディーとパススタイルが似ているという面もポジティブな要素だといえる。
サイズの面では真逆(ギディー203㎝に対して河村は172㎝)だが、パスに関してはそれほど違いがないのだ。
特にトレ・ジョーンズは直接的な河村のライバルといえるだろう。
現時点では間違いなくトレ・ジョーンズの方が実績、実力ともに上だ。
185㎝と河村同様サイズは小さいが、昨シーズン平均25分18秒の出場時間に対して11.5得点3.2リバウンド、4.9アシストと確かな数字を残している。
3ポイント成功率は元々それほど高くなかった(30%台前半)が、昨シーズンは50.0%という高い数字を残している。
河村は与えられた少ないチャンスでこのトレ・ジョーンズよりも良いプレーを見せる必要があるのだ。
ジェボン・カーターに競り勝てば第3PGとして本契約を勝ち取れる可能性もあるが、NBAでプレーし続けるのであれば、トレ・ジョーンズと第2PGを争う存在になる必要があるだろう。
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