
L.A.B.以外の“ゼロトルク元年”が始まる!? オデッセイが「ついに」と28日の情報解禁を予告
いま、世界で注目されるL.A.B. GOLFを中心とした、“トルクのない”パターたち。L.A.B.の社名の由来は「Lie Angle Balance」(ライ角バランス)で、全てのパターに存在してきた「トルクから開放する」という意味も含めて、フェース開閉のないライ角バランスの特徴を「トルクフリー」パターと呼んできた。
■L.A.B.はイップスから復活で有名に
L.A.B.が米国で人気爆発となったきっかけは、2023年にイップスで悩んできた、ルーカス・グローバーがPGAツアーで2連勝したことに遡る。そのグローバーにL.A.B.を勧めたのはパットの名手ブラッド・ファクソンで、グローバーの復活勝利を機に、アダム・スコット以外の使用者もどんどん増えていった。
その後、アダム・スコットにならったカミロ・ビジェガスがL.A.B.パターで9年ぶりの復活勝利を遂げ、ウィル・ザラトリスにグレイソン・マレー、フィル・ミケルソン、リッキー・ファウラーなどなど、多くの選手がL.A.B.へ移行。今年に入って米国女子ツアーでも開幕から連勝するなど、その輪が広がる一方だ。
■米国で既にトルクレスパター戦争が勃発
L.A.B.パターの成功を指をくわえて静観するほど、競合メーカーは甘くない。去年から今年にかけて、米国の老舗パターメーカーが「ゼロトルク」「トルクレス」「ノートルク」と言い方を変え、次々とL.A.B.と異なるアプローチでトルクのないモノを開発。未発表プロトタイプも含めると大変な数になり、ほぼ全てのパターメーカーがL.A.B.を追う展開と言っても過言ではないだろう。
思いつくだけでも既に発売されたパターは、①PXG『アラン』、②オデッセイ『Ai-ONE Square 2 Squareシリーズ』、③Evnroll『ZERO Z1/Z2s/Z5s』、④ベティナルディ『Antidote SB1/SB2』、⑤ピレッティ『No-Torque Series Ferrara 2.5/Savona 2.5』などが挙げられる。
未発表プロトタイプも見逃せない。テーラーメイド『5K-ZTプロト』を投入したばかりのブライアン・ハーマンが投入週に勝利し、米女子ツアーでも投入したばかりのユ・ヘランが本日首位発進。そして、スコッティ・キャメロンも『ファントム11.5』の重心点に向かうシャフトを挿したプロトタイプをツアー供給している。
■S2Sの新形状でシェア横取りを狙うオデッセイ
そんな中、「L.A.B.の『DF3』を模した!」と誹りを受けることを分かっていて、堂々と製品化に動いたのがオデッセイだ。先日「ついに、登場。4/28の情報解禁をお楽しみに!」とSNSで正式発表を予告。『Ai-ONE Square 2 Squareシリーズ』の新形状である『MAX 1』と『MAX STRIPE』の発売を匂わせる。
$39
この新形状はツアー供給されてすぐ稲森佑貴ほか多数の選手が実戦投入したため、既に発売を心待ちにしている人も多いだろう。海外では高額なL.A.B.を購入したファンから「ここまで真似するなんて恥を知れ!」と憤る声もあるが、L.A.B.が高過ぎて買えなかった人から「待ってました」と好意的な声の数も負けていない。
■品薄になる前に予約すべき?
『Ai-ONE Square 2 Squareシリーズ』には人気の『JAILBIRD』もあるが、L.A.B.の『DF3』にそっくりな『MAX 1』と『MAX STRIPE』はシリーズ中最大の人気を集めることは間違いなさそう。そして、カスタム品の数ヶ月待ちに逡巡していたL.A.B.のファンも28日に決意が揺らぐ可能性も出てくるかもしれない。
というのも、今回のオデッセイの発表内容しだいでは、今後の「トルクレスパター戦争」の趨勢を決めかねない。L.A.B.を真似た新形状の価格は高くなるのか、それともシリーズと同価格なのか。28日の発表内容しだいでは「早めに予約すべきか?」も検討が必要になりそうだ。
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