
アルグアシル監督の退任表明で久保建英がビッグクラブに移籍する条件が明確化
久保建英(写真:なかしまだいすけ/アフロ)
4月24日、レアル・ソシエダがイマノル・アルグアシル監督の今季限りでの退任を公式サイトで発表した。
今季は33節終了時点で10位に低迷しており、アルグアシル監督への批判も多くなっていた。
久保建英がビッグクラブへの移籍を決断する条件が明確化
久保は以前、「このクラブを去るならば結果を出して胸を張って去ります」と公言している。
この「結果」は、EL優勝、国王杯優勝といったチームタイトルやラ・リーガ4位以内確保による来季のCL出場権獲得であれば文句なしだろう。
しかし、残念ながら今季はそのいずれも達成させることはできず、「ならば残留か?」という見方も強い。
そんな状況を変えたのが、自身を発掘し成長させてくれたイマノル・アルグアシル監督の退任発表だ。
確かに今季は起用法や久保頼りの戦術で両者の関係は良好とはいかなかったが、それでも自身を獲得、起用し続け欧州トップクラスの選手に導いてくれた恩がある。
そのアルグアシル監督が今季限りで退任するため、「花を持たせたい」と感じるのは自然なことだろう。
これは久保だけでなく、スビメンディやオヤルサバル、マリンら生え抜きの選手たちも同様なはずだ。
つまり、CL出場権は無理でも、「EL出場権の獲得(今季はラ・リーガ6位と7位のチームに与えられる)」によって有終の美を飾るという目標がチーム全体に意思統一されたともいえる。
現在10位のソシエダだが、7位のセルタとの勝ち点差は「4」と不可能な数字ではない。
残り5試合で勝ち点差4をひっくり返すのはなかなか厳しいミッションではあるが、全勝や4勝1敗といった成績を残せば7位フィニッシュの可能性は高まるだろう。
残り5試合はビルバオ、アトレティコ・マドリード、セルタ、ジローナ、レアル・マドリードとなっており、ジローナ戦以外は格上との試合となるため現実的には厳しいが、一致団結したソシエダならば可能性はゼロではない。
果たして久保は残された5試合で鬼神のごとき活躍を見せソシエダをELに導くことができるのか。
そして恩師であるアルグアシル監督に有終の美を飾らせることができるのか。
その活躍に期待しよう。
もしもそのミッションを達成できれば、久保は胸を張ってビッグクラブへと活躍の場を移すことができるだろう。
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