ELディナモ・キーウ戦アシストでソシエダの勝利に貢献も物足りぬ久保建英の得点力
久保建英(写真:なかしまだいすけ/アフロ)
12月12日、ELリーグフェーズ第6節「レアル・ソシエダ対ディナモ・キーフ」の一戦が行われ、3-0でレアル・ソシエダが勝利した。
この試合に先発出場した日本代表MF久保建英は58分までプレーしベッカーの得点をアシストした。
ソシエダはこの勝利で12位に順位を上げた。
ディナモ・キーフに完勝も久保の得点関与率の低さ目立つ
ソシエダはシーズン序盤の不調からようやく抜け出せたようだ。
公式戦5試合連続無失点の5連勝となり、ラ・リーガでもELでも順位を上げてきている。
しかし、久保個人に焦点を当てると不安な面もある。
それは深刻な得点関与率の低さだ。
ソシエダは低い位置でのボール回しが多く、強豪クラブと比べると格段に攻撃回数が少ない。(自慢の守備力でなんとか復調してきたが)
そのため一概に比較はできないが、メガクラブの右WG達と比較すると、明らかに得点関与率に差があることがわかる。
久保建英→4得点2アシスト
ブカヨ・サカ→7得点11アシスト
モハメド・サラー→16得点12アシスト
グリーズマン→9得点6アシスト
ラミン・ヤマル→6得点10アシスト
久保は今節のディナモ・キーフ戦でも何度も決定機を外しており、まだ欧州でトップクラスの右WGではないことを証明している。
仮に久保がメガクラブのレギュラーとしてプレーしていたとしても、サカやサラーの得点関与率には敵わないだろう。
特に決定力に関しては、今後トップオブトップの選手になるための大きな課題だといえる。
意外にもハマる可能性が高いレアルマドリードへの復帰
サラーがリバプールと契約延長をする可能性が出てきたことで、久保の来夏の移籍先候補が混沌としてきたが、意外にも古巣であるレアル・マドリードがフィットしそうではある。
昨季よりも低いポジションに移動したベリンガムが守備意識の低いヴィニシウスとエムバペに怒りを露わにしたシーンが話題となったように、現在のレアルには絶対的な王様が2人存在している。
そのため他の9人(GKを除くと8人)は通常よりも守備の負担が大きくなるわけだ。
特にヴィニシウスのいる左サイドは守備が手薄になるため、レアルのディフェンス陣は左サイドにスライドする機会が多い。
となると右のWGや右のMFは、左のヴィニシウスよりも低い位置で守備の割合を多くせざるをえない。
久保であれば、その役割を完璧にこなせるだろう。
ここ数年で格段にUPした守備能力と運動量があれば、ヴィニシウスとエムバペの運動量の少なさをカバーできるはずだ。
さらには右サイドからのカットインからのアシストや縦への突破からのクロスなど、ヴィニシウスとエムバペの得点を演出するプレーもできる。
バルベルデに近い特徴を持っているが、久保の場合はよりサイドで活きる特徴を持っているといえるだろう。
レアルであれば、得点力不足を補う守備力とアシスト力でチームに貢献できるため、現在の久保に最も合うクラブといえるかもしれない。
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