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飛ばし屋ぞろいの米ツアーでも目指すは飛距離1位 竹田麗央が飛ばしに飛ばして4位浮上 

竹田麗央が2日間通して平均飛距離1位(撮影:佐々木啓)

<TOTOジャパンクラシック 2日目◇1日◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6616ヤード・パー72>

自慢の豪打がさく裂した。グリーンに向かって、緩やかに打ち上げていく476ヤードの13番パー5。竹田麗央が飛ばし屋の本領を発揮した。右ラフからの残り240ヤードを3番ウッドで2オンに成功。ピン左10メートルを鮮やかに流し込む今季9個目のイーグルで、猛チャージはさらに加速度を増した。

「バーディもたくさん取れて、スコアを7つ伸ばせた。明日につながるラウンドができたと思います」

1イーグル・6バーディ・1ボギーの「65」と大きく伸ばし、15位から首位と3打差の4位までジャンプアップした。雨予報のこの日はボールを拾いあげて拭くことができるプリファードライのローカルルールを適用。「毎回しっかりボールを拭いて、きれいなところから打てた。そういうのはしっかり有効活用できたと思います」。この日のパーオン率はただ一人100%の18/18。17番は残り125ヤードの2打目をピン横50センチにつけ、楽々とバーディを奪った。

メルセデス・ランキング(MR)1位を走る21歳の今季獲得賞金はすでに2億円を超えている。だが、どれだけ稼いでも本人は無頓着。ただ、飛距離には誰よりもこだわる。「誰にも負けたくないんです」。それは長距離砲がそろう日米ツアー共催の今大会でも変わらない。4番と16番が計測ホールのドライビングディスタンスは初日は269.5ヤードで4位だった。データで自分の順位は確認。「1位じゃないとイヤだなと思いました」。雪辱を期した2日目は4番は2位の280ヤードを飛ばし、16番は1位の262ヤード。トータル271.0ヤードで1位に輝き、2日間の合計も270.25ヤードでトップに躍り出た。

竹田の飛ばしの極意は脱力感にある。マン振りは厳禁。「力が入りやすいので、上半身の力を抜いて振ることを心がけています」。飛ばしたいと思うときほどミート率を重視。「4番はしっかり芯に当てることができました」とにっこり笑った。

この大会を制することができれば、出場を予定している12月の米ツアー最終予選会(アラバマ州)を前に米ツアー切符を手にする。日本ツアーは今季8勝目となり、4日間大会の優勝ポイント300ptを加算し、初の年間女王にも王手をかける。残り2日間。中学3年のときに熊本から母・哲子さんと観戦に訪れた思い出の大会で、プロ3年目が目標と夢を一気に叶える。(文・臼杵孝志)

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