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ツアー優勝経験者、日本女王、現役米ツアー選手も… あす開幕のJLPGA最終プロテストを受験する注目選手は?

多くの実績を持つ選手といえども、このプロテストを通過しないとツアーには出場できない(写真は吉田鈴=左、都玲華=中、中村心、撮影:福田文平、Getty Images、佐々木啓)

29日から、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストが茨城県の大洗ゴルフ倶楽部で行われる。JLPGAツアー出場のために必須となる“会員証”を手に入れるのは上位20位(タイ含む)までに入った選手のみ。7月に始まった第1次予選出場者から数えると“合格率3%”とも言われる狭き門だが、今年それをくぐるのは、いったい誰になるのか? 最終テストを受験する選手を一部、紹介する。

今年は105人が最終テストに臨むが、なかにはすでにJLPGAツアーでの優勝経験を持つ選手もいる。そのひとりが、都玲華だ。2004年2月18日生まれで、現在ツアーを席巻する竹田麗央、川崎春花らと同じ“ダイヤモンド世代”のひとりが歓喜したのは、今年4月のステップ・アップ・ツアー「大王海運レディスオープン」。ここでステップ史上6人目となるアマチュア優勝を果たした。これが初受験だった2021年から数えて4度目のプロテストだが、ここまですべて最終で泣いてきた悔しさを晴らしたいところだ、

また5月に地元・台湾で行われた同ツアーの「CTBCレディスオープン」を制したチェン・シュエンもエントリーリストに名を連ねる。ともにステップ優勝の権利で、最終からのプロテスト受験が可能になった。そして2000年1月4日生まれの24歳・平塚新夢も、高校3年生だった2017年に史上5人目(当時)となるステップ優勝を果たした選手だ。10万人に1人と言われる難病「成人スチル病」とも戦いながら、ここまで合格を目指してきた。7度目の挑戦で悲願を成就させたい。

すでにプロツアーで結果を出している選手もいれば、アマチュアとして大きなタイトルを獲得しプロ入りを目指す選手も多い。今年の「日本女子アマ」を制した鳥居さくら(滝川二高3年)が、“一発合格”を目指す。この他にも、昨年、「日本ジュニア」、「日本女子オープンローアマ」を達成した中村心や、同じく昨年の日本女子アマ覇者・飯島早織、22年の日本女子アマ優勝者・寺岡沙弥香と同年の日本ジュニアを制した荒木優奈といった面々も、1年前の悔しさを晴らす合格をつかみとる。

そして、日本でのツアー生活を目指す海外経験豊富な選手たちも。タイ出身の25歳、ジャラビー・ブンチャンは昨年から米国女子ツアーを主戦場にし、今季も13試合に出場している。優勝はないが経験値の高さは随一といえる存在だ。また、かつて米国ツアーでプレーし、現在行われている米ツアー予選会で最終に進んだ山口すず夏も、日本での合格を狙う。この他、今季の米下部ツアーでプレーした長野未祈や、欧州ツアーで腕を磨く識西諭里も厳しい予選を勝ち抜いてきた。

さらに、ここ最近で急激に注目度を上げたのが寺西飛香留だろう。8月に行われた男子ツアーのQTに挑み、ツアーメンバー入り。下部ツアーにも1試合に出場する24歳が“男女ツアー二刀流”を目論んでいる。平均飛距離260ヤード以上とも言われる飛ばし屋が、今後につづく選手たちへ新たな道を示すことになるか?

このほかにも、ティーチングプロ資格で今年のツアーに出場し、9月の「ソニー日本女子プロ選手権」では9位になっている古家翔香や、米国ツアーでプレーする優利を姉に持つ吉田鈴、高校時代にはナショナルチームでも活躍した六車日那乃も、プロトーナメントで多くの経験を積んできた。前述した飯島、中村もそうだが、小宮千鶴、橋本美月、藤本愛菜の現役ナショナルチーム勢も挑む。

これまでの実績も、合格には何も影響しない厳しい4日間があすから始まる。ここまで来たら誰が受かってもおかしくない。どの選手も、悔いのない72ホールを過ごしてもらいたい。

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