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石川遼がギャラリーを魅了した“2打” ファンサービスでは1球目失敗も…「思いが届きました」

17番でショットインイーグルを奪った石川遼(撮影:岩本芳弘)

<ZOZOチャンピオンシップ 2日目◇25日◇アコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブ(千葉県)◇7079ヤード・パー70>

1イーグル・2バーディ・2ボギーの「68」で回り、トータル4アンダー・22位タイで2日目を終えた石川遼。この日はギャラリーを沸かせる“ミラクルショット”を2度見せた。

前半の17番パー4(491ヤード)では、およそ200ヤードの2打目を4番ユーティリティで放った。するとボールはグリーンの手前に落ちてカップに向かって転がり、沈んだ。「当然カップは狙っていないショットなので、ちょっとポケットからガッツポーズが出たぐらいですね(笑)」と照れ笑いしつつ振り返るが、実際は両手を大きく上げるリアクションだった。

ボールを拾い上げると、グリーン周りにあったテントから観ているギャラリーの「目があったお父さま」にボールを下から投げた。しかし、その投球は“お父さま”の手に届かず壁にあたって芝生に落ちてしまった。「少し打ち上げのぶん、届かなかった(笑)」と笑いを誘った。

「距離は?」と聞かれると、「18ヤードだと思うんですけど、実際19ヤードあったみたいです(笑)」と打ち上げの1ヤードが読み切れず。小走りでボールを拾いに行き「もう1回その人に投げたら、ちゃんと受け取ってもらいました。想いが届きました」とショットだけではなく、イーグルパフォーマンスでもその場を沸かせた。

もう一つの見せ場は終盤。「本当にあれより近いバーディ(パット)があったのかな」と振り返るのは後半の8番パー4でのこと。ティショットを左に曲げてしまい、カート道路で止まる。「カート道から救済を受けられるかどうかというのが自分では微妙なところだった」と競技委員を読んで確認し、救済を受けた。

「もともとあった位置から60センチぐらい離れたところにドロップして打った」。これが“吉”となる。133ヤードの2打目は左から木が大きくせり出し、狙いにくいシーンだった。「近い木に対しての打ち出し角が、最初の位置だと厳しかったかもしれない。もう少し右を狙わなきゃいけなかったかもしれない」と救済を受けたことで50度のウェッジで木の上を通すことに成功。4メートルのチャンスにつけると、ギャラリーから「おー!」と大歓声。しっかり沈めてバーディ奪取となった。

ギャラリーの前で好ショットをお披露目したが、「ティショットが成功すればショートアイアンで狙えるホールがあるんですけど、そこをチャンスにつけられていない」とアイアンの精度については不満。「いいときに比べると悪い。でも自分の感覚と合っているので、練習あるのみ」と最後は気持ちを切り替えて、週末に向けて準備を整えた。

初日から6778人と多くのギャラリーが来場しており、2日目も7287人と大盛況。土曜日の26日もたくさんの観客が押し寄せるはず。週末もミラクルショットでファンの熱狂を生み出すことができるか。(文・高木彩音)

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