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衝撃の告白は突然に… “セクシー・クイーン” アン・シネが涙の引退宣言「感謝の気持ちでいっぱい」

電撃引退を発表したアン・シネ(撮影:上山敬太)

<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日◇22日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6638ヤード・パー72>

“セクシー・クイーン”の愛称で親しまれ、5年ぶりに日本ツアーで戦うアン・シネ(韓国)。最終ラウンド終了後に、「この試合で現役でプレーすることはピリオド」と、衝撃の現役引退を表明した。

シネは1990年生まれの33歳。2017年「ワールドレディス サロンパスカップ」で日本ツアーデビューし、その後は主戦場を韓国から日本に移した。19年にはプロテストに合格し、正式に日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の会員となった。

しかし、20年からはコロナ禍により、日本へ自由に入国することができなくなった。「コロナの影響で日本に帰ってこれなくて、しばらくちょっと悔いが残る時間だった。もう1回、日本でプレーをしたかった」。昨年、ファイナルQTを受験し、16位で今季前半戦の出場権を手にした。

3月「アクサレディス宮崎」で10位タイに入るなど、第1回リランキングを26位で突破した。しかし、夏場は韓国に帰国。今月、沖縄県で開催された国内メジャー「ソニー 日本女子プロゴルフ選手権」で、2カ月ぶりに日本ツアーへ復帰。選手権では64位タイ、先週の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」では第2ラウンド開始前に棄権をしていた。

そんななか、今大会終了後には第2回リランキングが実施され、シーズン終盤戦の出場優先順位が確定した。リランキング上位者は今シーズン残り6試合(日本女子オープン、TOTOジャパンクラシック、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップを除く)に出場が可能。シードを持たない選手にとって正念場だった。

大会前の暫定リランキングで43位だったシネは、今大会で3位以上に入る必要があったが、結果はトータル1オーバー・28位タイ。リランキング41位に終わり、終盤戦の出場権を手にすることができなかった。「トップ3を目指して頑張りましたけど、こういう結果に終わってしまって、自分の実力はここまでかな」。

ホールアウト後には、感極まって涙がこぼれた。「ほかの選手たちにはきょうで最後かもと話していた。河本結ちゃんが涙ぐんでいたので、私ももらい泣きをしてしまいました」。仲間たちと離れるのは寂しい。

父親が母国で闘病生活を続けていることもあり、今後は家族との時間を大切にする。「自分もセカンドキャリアを考える年齢。次のステップに進みたい。これまでたくさんの方に応援してもらった。感謝の気持ちでいっぱい」。日本ツアーを大いに盛り上げたひとりの韓国選手が、現役生活に別れを告げた。(文・神吉孝昌)

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