「今年から契約フリー」の香妻陣一朗 14本がキャロウェイ製で話題の『OPUS』も投入【勝者のギア】
<Sansan KBCオーガスタ 最終日◇25日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7274ヤード・パー72>
国内男子ツアーの最終ラウンドは、LIVゴルフを主戦場としている香妻陣一朗がトータル19アンダー・首位に並んだ小斉平優和をプレーオフ(18番パー5)で破り、2年ぶりのツアー3勝目をつかんだ。香妻は今年から契約フリーだが、なんと14本すべてがキャロウェイ製。どんな心境の変化なのか今年から“契約フリー”にした理由をこう話す。
「本当は今年も契約が残っていたが、LIVに2試合出た時にティショットの不安があって『他ならもっといいパフォーマンスができるんじゃないか』と思って試したら、そうなりそうな感覚もあった。ティショットがすごく大事で、飛距離やコントロールなど、やっぱりドライバーが一番ですね。(今の『◆◆◆MAX』を選んだ理由は)単純にスピン量と初速があったのが一番。いろいろ試打しましたが、一番よかったのが今のドライバーでした」(香妻)
この選択に至ったのは「今よりレベルアップするにはより良いツアーに出て、強い選手と戦うことが一番レベルアップに繋がる」という持論から。レベルの高いLIV勢に対抗するために必要なことを常に模索・想定し、今大会も勝利したものの後半に課題を感じ「勝ち方」には満足していない。
「そもそもいいプレーをしていい位置に行くのは、LIVではレベルの差もあって難しい状態。慣れてきて技術面も上がり『戦えるな』という意識には持っていけたが、なかなか上位にも行けない。日本ツアーに帰ってきて即優勝争いできるようじゃないと『LIVでは戦えない』と思っていた。今日はキャディと『LIVのスコアを想定してやろう』と話して前半途中までは良かったが、後半崩れてこのスコアになってしまうと、LIVではポイントも取れない順位にいると思う。もっとスコアを伸ばして優勝したかった」(同)
また、今週はキャロウェイの新作ウェッジ『OPUS』(54度)を含めた、ウェッジ4本体制に。意図について「今回初めてのセッティングで、上のクラブを使うことは少ないだろうと。距離も長くないので、下を厚めにして臨みました」と明かす。香妻のシャフトをサポートしてきたフジクラの男子ツアー統括の飯田浩治氏も、シャフトに今年から変化が見られたことを明かす。
「香妻プロのドライバーは『Ventus TR Blue 6-X』、3番ウッドで『同7-X』を使用しています。『Ventus』シリーズを使い始めたのがクラブ契約フリーとなった今年の開幕からで、オフのあいだに色々とテストした結果、『TR Blue』となりました。10年ほど弊社のシャフトを愛用いただいていますが、これまではSpeederシリーズでも『EVO2』、『TR』、『NXGR』と中調子~中元調子のものを使っていました」(飯田氏)
なお、今大会は「ドライビングディスタンス」の計測がなかったが、LIVでの香妻の平均飛距離は『301.2ヤード』で全体真ん中の27位にランクしており、本人も「ドライバーの飛距離が伸びた」との実感があると言う。契約フリーながら、14本すべてをキャロウェイ製でまとめ上げている理由も、その信頼の表れだろうか。
【香妻陣一朗の優勝ギア】
1W:キャロウェイParadym Ai Smoke◆◆◆MAX(9°ベンタスTRブルー6X)
3W:キャロウェイParadym Ai Smoke MAX(13.5°ベンタスTRブルー7X)
4I~PW:キャロウェイX FORGED(DG TOUR ISSUE EX)
50,58,60°:キャロウェイJAWS RAW(DG TOUR ISSUE EX)
54°:キャロウェイOPUS(DG TOUR ISSUE EX)
PT:オデッセイ ミルドコレクションTX 6M
BALL:スリクソンZ-STAR
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