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「体の突っ込み」を直して今季2勝目の桑木志帆 キーワードは“レベルターンをやめる”こと!?【優勝者のスイング】

6月の「資生堂レディス」での初優勝から2カ月。桑木志帆が前週の「ニトリレディス」2勝目を飾った。トップを走っていた勝負のサンデーバックナインは、13番と16番でボギーを叩き、後続に並ばれたものの、17番のセカンドをチャンスに付けてバーディ。最終ホールもきっちりとパーセーブし、今季2勝目。メルセデス・ランキングは5位に浮上した。

そのスイングは、「トップでややレイドオフ気味にヘッドを遅らせながらも、ダウンスイングではクラブが寝ることなく、フォローまで前傾や胸の面も変わらない。インパクトでも手元の位置が低く安定感を生んでいる」と言うのはプロコーチの南秀樹。今大会の前にはやや調子を落としていたが、「左への突っ込み」を修正しショットが改善。優勝につながったと分析する。

「トップでややレイドオフになるので、調子が落ちればクラブが寝やすくなります。それを嫌がりクラブを立たせようとすると体が突っ込みやすくなるのでしょう。しっかりと前傾に対して体を回転させることが、クラブを寝かさず体も突っ込ませないポイントです」

体が左へ突っ込めば“カット軌道になってスライス”は、われわれアマチュアにとってはよくある話。練習を重ねる中で、「アイアンを厚く当てたい」「チーピンをどうにかしたい」と思えば、より一層起こりやすくなる。

そんな状況を打開し、桑木志帆のように体を回すには、大きなボールやカゴなどをスイングの体勢から、目標に投げる練習が効果的だ。「前傾したまま体を回せば、多少右肩が下がった感覚になりますが、これが正解です。ボールを目標に飛ばせます。一方でボールが右に飛んでいるなら、体重が右に残っています。これではクラブが寝て入ります。また、左に飛ぶのは前傾が起き、体の開きも早いのが原因。地面に対してレベルターンさせようとしているので、体が突っ込んでしまうのです。前傾キープや、体の正面でインパクトを意識してください」。

上半身の動きが確認できたら、次は下半身と連動させよう。理想は下半身が先行し、腕が遅れてくること。下半身が止まれば体が突っ込んで、左ヒジが抜けてスライス。腕が先行したまま下半身がついていけば引っかけになりやすい。「メディシンボールなど重さのあるものなら体全体を使いやすく、腕が遅れてくる感覚もつかみやすくなります。しっかりと左サイドを踏み込み、前傾を保って、前傾に対して体を回す。下半身を動かしてから、最後に腕が出てきて、ボールを投げること。この動きができれば、左への突っ込みは修正できます」。

左への突っ込みはクラブの軌道とも密接に関係している。「アイアンは良いけどドライバーがダメ」、「ボールがつかまらずスライスばかり」などの悩みがあるなら体が突っ込んでいる可能性が高い。重たいボールを使った素振りで軸を確認してみては。
 
■南秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。新宿中央クリニック所属。

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