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藤田譲瑠チマ(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

「パリ五輪」サッカー男子代表、米国遠征に臨むメンバー発表も揺れるオーバーエイジ招集問題

藤田譲瑠チマ(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
5月30日、日本サッカー協会(JFA)は6月7日と11日に行われる米国遠征に臨む25人のメンバーを発表した。

U-23アジアカップのメンバーから5人が外れ、鈴木彩艶や佐野航大、斉藤光毅、三戸舜介らの欧州組が加わった。

オーバーエイジの招集に関しては、ハードルが高く、パリ五輪本番直前の招集もしくは招集なしになる可能性もある。

米国遠征五輪代表メンバー

GK
小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)
鈴木彩艶(シントトロイデン)
野沢大志ブランドン(FC東京)

DF
内野貴史(デュッセルドルフ)
大畑歩夢(浦和レッズ)
西尾隆矢(セレッソ大阪)
バングーナガンデ佳史扶(FC東京)
半田陸(ガンバ大阪)
関根大輝(柏レイソル)
鈴木海音(ジュビロ磐田)
チェイス・アンリ(シュツットガルト)
高井幸大(川崎フロンターレ)

MF
平河悠(町田ゼルビア)
松村優太(鹿島アントラーズ)
佐藤恵允(ブレーメン)
川崎颯太(京都サンガ)
斉藤光毅(スパルタ)
山本理仁(シントトロイデン)
藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)
三戸舜介(スパルタ)
松木玖生(FC東京)
佐野航大(NECナイメヘン)

FW
藤尾翔太(町田ゼルビア)
細谷真大(柏レイソル)
荒木遼太郎(FC東京)

揺れるオーバーエイジ招集問題

これまでオーバーエイジ3名の五輪への招集は当然だと考えられていたが、ここにきて「招集なしでも良いのでは?」といった雰囲気も出てきている。

その要因となっているのが、欧州の各クラブとの交渉の難しさだ。

パリ五輪におけるサッカーの日程としては、、7月24日~8月9日までの期間となるが、この時期は移籍市場が活発に動く期間となっている。

今夏移籍する可能性のある24歳以上の選手も多いため、オーバーエイジ枠としてのパリ五輪への参加が難しくなる。

さらには万全のコンディションで新シーズンに向けたキャンプに参加してほしいという各クラブの思惑もある。

そのため、仮にオーバーエイジを招集できたとしても、直前で招集できなくなる可能性もあり、さらにはクラブ側との関係悪化といったリスクも懸念される。

また、日本サッカー自体が次のフェーズに足を踏み入れているという点も問題を難しくさせている。

欧州で活躍する選手が増え、ワールドカップベスト8を本気で目指せるほどの実力国となってきているため、「なんとしてでも勝ちに行く大会」ではなく、「五輪は若手に経験を積ませる大会」といった意識が強くなっている。

仮に噂される遠藤航や守田英正といったA代表メンバーがオーバーエイジ枠で招集されれば、松木玖生ら優秀な若手の出場機会が奪われることになる。

CBのポジションでオーバーエイジ枠を使用すれば、ポテンシャル抜群の高井幸大が試合に出場できなくなるかもしれない。

果たしてオーバーエイジ問題はどのような決着を見せるのか、今後の動向に注目だ。

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