【診断】手のヒラを擦る? 目を閉じてその場で足踏み? 新感覚の理論で自分に合ったアドレスを見つけよう!
「もう少しハンドダウンにした方がいいよ」「フックグリップの方が力が入るよ」などなど、いろいろなアドバイスをもらってもどこかしっくりこない……そんな経験があるのではないでしょうか? 実は、どんなスイング理論でも全ての人に当てはまるということはありません。人によって合う合わないがあるのです。川崎志穂などの指導をする平尾貴幸氏は「パワーコネクティングで診断すれば、あなただけに合ったアドレスに出会えるはずです」といいます。あなたに合ったアドレスを見つけてみませんか?
川崎志穂がイップスを克服できた「パワーコネクティング」って何?
平尾:パワーコネクティングはトレーナーの木村匡宏さんが1,500名以上のアスリートのパフォーマンスを元に開発した、パフォーマンスを向上させるメソッドです。私はそれをゴルフスイング版にアレンジして、女子プロの川崎志穂などに教えています。
パワーコネクティングは今までのゴルフレッスンと異なり、100人いれば100通りの打ち方があるという考え方です。1人ひとりの体には個性があって、力が入りやすい角度や体に負担が少ない姿勢は人によって異なります。今回は、川崎にモデルとなってもらいながら、あなたに合ったアドレスが見つかる診断方法をお伝えしたいと思います。
川崎:一時期スイングを変えて、イップスになってしまったこともありました。でも、それは自分に合っていない動きをしようとしていたから。自分に合った動きを取り入れるようになって、イップスも克服できました!
平尾:まずは診断するにあたって、パワーコネクティングの基本姿勢をご紹介します。両ヒジを体に付けて約90度に曲げます。腰は少し落として、重いモノを引っ張りやすい姿勢を取ってください。各診断後このポーズを取って誰かに引っ張ってもらうと、力が入っているかどうか分かります。全部で19診断ありますので、紙とペンを用意してメモしながら進めてくださいね。
【グリップ編】
診断1:第2関節と手のヒラを擦ってみよう!
あなたに合うのはフィンガーグリップ? パームグリップ?
平尾:まずは左手の第2関節(上から2番目の関節)を右手の指先で2、3回擦ってください。手を擦った後に基本姿勢を取って力の入り方を調べます。次に手のヒラを2、3回擦って、基本姿勢を取って力の入り方を比べてみましょう。
川崎の場合、左手の第2関節を擦ったときの方が力が入りました。一方で手のヒラを擦ったときはバランスを大きく崩しています。さあ、あなたはどちらで擦ったときに力が入りましたか?
また、日常生活の中でもフィンガーグリップとパームグリップを見分ける方法があります。それは電車の吊り革。吊り革を持つときに、第2関節で握るか、吊り革の中に手を入れて手のヒラ、または手首を輪っか部分に引っかけるかを思い出してみてください。
【診断結果】
Aの人は指で握る「フィンガーグリップ」
Bの人は手のヒラで握る「パームグリップ」
平尾:吊り革を指で握る人、左手の第2関節を擦って力が入る人は、フィンガーグリップがおすすめ。一方で、吊り革の持ち手に手のヒラに置く人、手のヒラを擦って力が入った人はパームグリップが適しています。
フィンガーグリップが主流ですが、人によってはパームグリップの方が力が入る人もいます。これは固有覚というものが関係します。人間の筋肉や関節にはセンサーのようなものが備わっており、無意識に力をコントロールしているのです。指で擦ることで、その部分が刺激され、無意識のうちにパワーが出るというメカニズムになっています。
川崎:私の場合、指を擦ったときはギュッと力が入りました。ゴルフをはじめた頃からフィンガーグリップだったので、パームグリップで握ると違和感しかありません(笑)。
平尾:このように、信じられないような方法で自分に合ったアドレスが分かっていきます。次の診断では、ウィークグリップとフックグリップどちらが合っているか分かりますよ。
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