“後輩”古江彩佳、安田祐香の言葉が「救いだった」 森田就子がプロテスト受験を決断するまでの道のり
<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第5戦 Sky New Try Ladies Cup 事前情報◇23日◇瑞陵ゴルフ倶楽部(岐阜県)◇6414ヤード・パー72>
マイナビ ネクストヒロイン“ルーキー”の森田就子。兵庫県三ノ宮出身の24歳は、高校3年のときにゴルフの名門校・滝川第二高で女子キャプテンを務めた。一学年下の後輩には古江彩佳や安田祐香がいて、JGAナショナルチームに所属しトップアマとして名を馳せていた存在。2017年には全国高等学校ゴルフ選手権大会 団体の部で優勝を飾った。
「自分がキャプテンなのに下の選手に引っ張ってもらう、と頼りないキャプテンだったのかな…と自分では思う。でもそう感じさせないくらいに後輩が『就子さん、ありがとうございます!』と言ってくれたのが救いだった。キャプテンの期間も楽しく過ごせました」と当時を笑顔で振り返るが、同時に、苦しい心境もあった。「滝川第二高には偉大なプロ選手がたくさんいるなかで、自分の実力を見たときに、プロテストに受かると思わなかった」。そして関西学院大学に進学することを決意した。
それも、将来を見据えた選択だった。もちろん、プロテストに合格をしてツアープロになることを目標にしてはいたが、「プロテストが厳しいと思ったタイミングがもしあれば、教員免許を取って、大好きな滝川第二高に教員として戻れたらいいと思っていたんです」。保健体育と社会の先生になることも視野に入れながら、ゴルフ部に所属。そして大学2年のとき、「運動神経があまり良くなくて(笑)」と実技でハードルを飛んだ際に、着地で左足のじん帯を切ってしまった。
ちょうどその時期はコロナの真っ只中。授業の形態も変わり、リモートの時間が増えた。そのタイミングで自身の将来について問うた。「就職活動をするのか、教職するのか、プロになるのか。しっかりと考える時間が持てて、自分がやりたいことを真剣に考えました。いまはプロテストを目指していて、合格したいです」と腹を決めた。
大学を卒業後はミニツアーなどの試合に出場し、練習とトレーニングを行っていた。マイナビ ネクストヒロインについては「プロテストを目指している同期が出ているのをきっかけに、中継を見たりしていました。自分が出るまでには時間がかかってしまって…。いまとなっては、もっと早く出ていればと思っています」。今季は開幕戦、第4戦と2試合に出場。第4戦では2位に入った。
3度目の受験となった昨年のプロテストでは最終まで初めて進み72位だった。「プロテストも去年から中継が入った。テレビカメラの前でゴルフできるのも、この大会じゃないとなかなかないこと。しっかり経験を積んで生かしていきたい」と見据えている。
ファン投票のなかで届く応援の声も、励みになっている。「こんなにもたくさんの人に応援していただいているんだな、ということにも気づけました。このツアーに出られて良かったです」。前戦は単独首位でターンするも、後半の伸ばしあいについていけなかった。「すごく悔しかったので、優勝したいというのが本音。でも欲張らずに、いま直しているショットを良くしていきたいです」と意気込む。(文・笠井あかり)
※マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー(共催:株式会社マイナビ、株式会社ALBA、株式会社ALBA TV)は「将来有望な若手女子ゴルファーに真剣勝負の機会を提供して大きく羽ばたいてもらいたい」という思いから2019年に開始。24年は14試合前後が予定。出場選手はポイントランキング、前回大会成績上位者、主催者推薦、ファン投票などにより決められる。
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