ブルックス・ケプカが不調から一転、今季初優勝 次戦は全米プロ連覇へ
<LIVゴルフ第7戦 at シンガポール 最終日◇5日◇セントーサGC セラポンC(シンガポール)◇7406ヤード・パー71>
LIVゴルフのシンガポール大会を制したのはブルックス・ケプカ(米国)。第3ラウンドの最終日を「68」で回り通算15アンダー、2位のキャメロン・スミス(オーストラリア)に2打差をつけてLIVゴルフ通算4勝目を挙げた。
ケプカは、昨年5月の米ニューヨーク州ロチェスターのオークヒルCCで開催された「全米プロ選手権」を制しメジャー5勝目を挙げた以降、その後はメジャーでは、「全米オープン」で17位タイ、「全英オープン」では64位タイと低迷。さらに、今年の「マスターズ」ではアンダーパーは1度もマークできずトータル9オーバー、45位タイと低迷した。
常に自信の言葉を口にする“メジャー男”と呼ばれるケプカだが、今大会の開幕前には「まったくホールが見つからない…」と頭を抱えるほど。要因はグリーン上での苦戦とし、「必死で修正を行っている。とにかくボールがホールに入らない。良いパットを打った、と思ってもエッジで蹴られてしまう…他に何をやればいいのか。今週、何かきっかけが見つかれば」と祈るほどだった。
マスターズの直前にマレット型のパターに変えたというケプカ。それ以来、以前に使っていたパターにはさわりもしていないという。それでも、「ようやくすべてがかみ合い始めた」と安堵の笑み。「これまでコースでもコース外でもすごく努力をしてきた。それが報われたことは本当に大きい」と喜んだ。
ケプカにとって特別な勝利となったのにはもう一つ理由がある。昨年ジーナ夫人が出産した長男のクリュー君(9カ月)が初めてケプカの勝利を見守った。
18番グリーンでクリュー君を両手で抱き上げたケプカは翌日その写真をSNSにアップ。「カップと一緒に家に向かうのは本当に幸せ、ありがとう、シンガポール」とコメントした。
「アイアンショットの精度の高さがメジャー勝利につながっている。2メートルのクラッチパットが入れば、他の選手より上に行くことができる」と勝利で自信を取り戻したケプ。、次戦はいよいよディフェンディングチャンピオンで迎える全米プロ。5月16日にケンタッキー州ルイビルのバルハラGCで開幕する。(文・武川玲子=米国在住)
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