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R&AとUSGAが正式発表 「飛ばないボール」を2028年から施行、一般ゴルファーには30年から

ゴルフボールに新たな規制が。将来はどうなる?(撮影:GettyImages)

6日、ゴルフのルールを司るR&A(全英ゴルフ協会)とUSGA(全米ゴルフ協会)は、ゴルフボールのロールバックいわゆる「飛ばないボール」の規制を正式に発表した。施行は2028年からで、「レクリエーションとしてのゴルフへの影響を最小限に抑えつつ、年々伸びる飛距離がゴルフの持続可能性に与える影響を減らす」ためとした。

新たな規制下では、製造時のテストでヘッドスピードが125mph(55.88m/s)、打ち出し角が11度、スピン量が2220rpmで打たれたボールの飛距離が、最大317ヤード(誤差3ヤード)までとなる。

20年前に施行された現行のルールでは、ヘッドスピードが120mph(53.64m/s)、打ち出し角が10度、スピン量が2520rpmで、同じく最大317ヤードまでの飛距離だった。単純にヘッドスピードが速くなったなかで制限飛距離が同じとなり、ロールバックすなわち「飛ばないボール」となる。

この規制により、ロングヒッターは13~15ヤード、男子ツアー選手や男子トップアマは9~11ヤード、米女子ツアー選手では5~7ヤードほど飛距離が落ちると試算された。30年からはアマチュアゴルファーにも適用され、5ヤード以下の影響があると予想されている。また、現在使用されているボールのうち、約30%は新ルールの下でも使用可能になるだろうとした。

この「飛ばないボール」への規制は選手の間でも賛否両論。タイガー・ウッズ(米国)は賛成派で、「ボールは規制しなければならない。僕のゴルフ生涯でずっと飛び続けてきた。常に言っているように、2つのルールが可能で金属バットと木製バットの使用と同じだ」と発言。ローリー・マキロイ(北アイルランド)も賛成を強く表明している。(文・武川玲子=米国在住)

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