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シニアツアーも今週が最終戦 宮本勝昌、P・マークセン、藤田寛之の3人に絞られた賞金王争い

賞金王争いは3人に絞られた。左からプラヤド・マークセン、宮本勝昌、藤田寛之(提供:PGA)

<いわさき白露シニア 事前情報◇23日◇いぶすきゴルフクラブ(鹿児島県)◇7052ヤード・パー72>

女子ツアーと同じく、シニアツアーも今日から始まる3日間競技「いわさき白露シニア」が最終戦。昨年はプラヤド・マークセン(タイ)がこの最終戦の前までに6連勝し、賞金王が決定していたが、今年は宮本勝昌、藤田寛之、マークセンの3人に賞金王の可能性がある。

現在の賞金ランキングを見ると、宮本勝昌が3811万2500円でトップ。マークセンがおよそ『331万円差』の3479万9666円で2位、藤田がおよそ『829万円差』の2982万4547円で3位につけている。今大会の優勝賞金は1200万円。そして2位480万円、3位264万円、4位240万円、5位216万円(いずれも単独の場合)…と賞金が配分される。
 
それらを踏まえて、賞金王の戴冠条件を整理してみよう。
 
■マークセンが賞金王になる条件
・優勝
・単独2位で宮本が9位以下
 
■藤田寛之が賞金王になる条件
・優勝して宮本が3位以下
 
マークセンは今大会で優勝すれば宮本の成績に関係なく賞金王が確定。もしくは単独2位に入り、宮本が9位以下なら2年連続のタイトルを獲得する。そして、藤田は優勝することが賞金王の最低条件だが、宮本が単独2位に入ればそれを阻止できる。
 
圧倒的有利な状況にいる宮本は「優勝してアメリカのQTに行く。僕のなかではあと2つだけ。まず今週優勝するのが目標です」と、今大会で今季3勝目を挙げて賞金王を決めるプランを思い描く。今大会のあとに渡米し、米国シニアツアーの来季の出場権を目指し、12月5日に開幕する「QTファイナルステージ」に挑戦する。昨年はトップと4打差のトータル7アンダー・7位タイで終えているが、「このコースはあんまり良い成績が出ていないので、いつも苦戦しています」と話す。
 
一方のマークセンは「賞金ランキングはあまり気にしてない。1番でも2番でもかまわない」と2年連続賞金王にそこまでこだわってない様子。そのうえで昨年は2打差の4位タイに入った大会には「初日は風が強い予報なので、一生懸命頑張ります」と意欲を見せる。
 
藤田にとって今大会は初出場だが、いぶすきゴルフクラブは2004年までのレギュラーツアーの「カシオワールドオープン」、19年には「日本プロゴルフ選手権」の舞台にもなっており、知らないコースではない。その日本プロでは、優勝した石川遼と3打差の4位タイに入っている。
 
そんな藤田は自身の賞金王よりも「宮本にそのまま行ってもらいたい」と、芹澤信雄を師匠として長年ともに切磋琢磨してきた弟弟子の戴冠を願う。そして、「それ以外の人が行くんだったら自分が行きます」と、マークセンの賞金王は阻止する考えだ。
 
宮本と藤田が獲れば初めての賞金王、マークセンにとっては2年連続5度目のタイトルがかかる。また、賞金ランキング上位4人には来季の海外シニアメジャーの出場権、同上位30位には来季の国内シニアツアーのシードが与えられる。賞金王とともに、メジャー切符とシード争いにも注目したい。(文・下村耕平)

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