仮釈放中のA・カブレラが夢見るカムバック ツアー復帰はどうなる?
元ガールフレンドへの暴行などで実刑判決を受けたメジャーチャンピオン、アンヘル・カブレラ(アルゼンチン)。今年8月に仮釈放されてからは、自宅のあるアルゼンチンでツアー復帰に向けて取り組んでいる。
2007年に「全米オープン」、2009年に「マスターズ」を制したカブレラは、現在54歳。2021年1月にブラジルでインターポール(国際刑事警察機構)により逮捕。元ガールフレンドへの暴行、脅迫、窃盗などの罪でアルゼンチンのコルドバ州で2年の実刑判決を受け、服役した。2022年11月には他の元ガールフレンドへの暴行が発覚し、実刑は3年10カ月へと延長された。
そして、仮釈放を受けた現在。カブレラの友人、エプスさんによると「とてもプレーをしたがっている。大きな代償を払って教訓も得た。人生をやり直したいと思っている。ビザをとって米国でプレーできるように、PGAツアーとも話している。最後はうまくいくと思う」と話した。
カブレラが最後にPGAツアーを戦ったのは2020年9月。ペブルビーチ・ゴルフリンクスで行われたPGAツアーチャンピオンズ(米国シニア)の「ピュア・インシュランス・オープン」だ。エプスさんによると、カブレラはPGAツアーから出場停止となっているため、メンバー資格の復活を求めていくという。
PGAツアーはこれを受けてステートメントを発表。「カブレラが仮釈放されたことを承知しているが、現時点ではカブレラのPGAツアーメンバーへの変更はされていない。だが今後、新たな事実や情報に基づき、必要に応じて変更される」とした。
また、ツアーは出場停止の期間などについては「公表しない」とした。2024年2月末から開催される「VISAアルゼンチンオープン」はPGAツアーの下部、コーンフェリーツアーとして行われるが、カブレラは歴代チャンピオンとして出場できるか未定とされた。
もっとも気になるのは歴代チャンピオンが生涯出場できるマスターズだが、オーガスタ・ナショナルGCから再び招待状が届くのかは分からない。
体重が落ちたカブレラは現在ゴルフを熱心にプレーし、自宅のコルドバでのコースでは5ラウンド続けてアンダーパーをマーク。エプスさんは「才能はなくなっていない。難コースのプレーは得意だから、全米シニアオープンでも勝てる」と話している。(文・武川玲子=米国在住)
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