2023-2024CL展望「CLで旋風を巻き起こす可能性のある2つのクラブ」
写真:オヤルサバル(ムツ・カワモリ/アフロ)
今季のCLグループステージも日程の半分が消化し、11月7日と8日にはいよいよ第4節が行われる。
昨季王者のマンチェスター・シティやレアル・マドリード、バルセロナ、バイエルン・ミュンヘンといったメガクラブが3連勝で各グループの首位を独走しており、アーセナルやインテル、パリ・サンジェルマンといった強豪クラブも順調に勝ち点を重ね決勝トーナメント進出に近づいている。
今季は今のところ「番狂わせ」は起きていないが、旋風を巻き起こしそうなクラブがいくつか存在している。
レアル・ソシエダ(ラ・リーガ)
日本代表MF久保建英が所属しているレアル・ソシエダは、10季ぶりのCL出場ながらここまではかなり順調に勝ち点を伸ばしている。
昨季準優勝のインテルやベンフィカ、ザルツブルクといたCL常連のクラブがいるグループDで首位に立つなど、決勝トーナメント進出が現実的に見えてきているといえるだろう。
インテルがここから2連勝したとしても、もしもソシエダが第5節まで勝ち点をあと4ポイントほど伸ばし12月12日に行われる第6節のインテル戦に勝利をすれば、1位でグループステージを突破できる。
1位通過となれば、ラウンド16での対戦相手は各グループの2位の中から選ばれることになるため、ベスト8も見えてくる。
3節終了時点で3位のザルツブルクとは勝ち点差が4あるため、決勝トーナメント進出にこだわるのではなく、「1位通過」に目標を上方修正しても良いだろう。
バレネチェアと久保建英の両WGは強力で、ソシエダのキャプテンであり象徴でもあるオヤルサバルがCFとしてハマったことで攻撃力は格段にUPした。
スビメンディとミケル・メリーノのスペイン代表コンビと代表レベルの実力を持つブライス・メンデスの3枚の中盤はメガクラブとも対等に戦えるクオリティだ。
アーセナルからレンタルで加入した左SBのティアニーが早期に怪我から復帰し、主力に怪我人が出なければCLの台風の目になるかもしれない。
フェイエノールト(エールディビジ)
低迷期を乗り越え2011-2012シーズンから再びエールディビジの強豪クラブとして知られるようになったフェイエノールトだが、CLではこれまでまったく結果を残せていない。
そんなフェイエノールトにとって今季のCLは、夢の決勝トーナメント進出を実現できるかもしれない戦いとなっている。
3試合を終えて2勝1敗の勝ち点6で、グループEの首位に立っているのだ。
グループにはアトレティコ・マドリードとラツィオという格上のクラブがいるが、今のところわずかながら勝ち点で上回っている。
好調の大きな要因となっているのが、チームのエースであるメキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスの存在だ。
第2節までは昨季のEL準々決勝ローマ戦の一発退場の影響で出場停止だったが、3節のラツィオ戦で2得点を挙げ首位奪取の立役者となった。
今季は公式戦11試合で15得点を挙げており、トッテナムやアーセナル、レアル・マドリードなども獲得に強い興味を示している。
25歳以下の選手が多い若いチームゆえに勢いがあるが、ヒメネスという大エースの存在が決勝トーナメント進出の可能性を大きくしてくれているといえるだろう。
日本代表FWの上田綺世はそんなヒメネスのサブとしての役割だが、徐々にチームにもフィットしてきており第4節以降で途中出場ながらチームにとって貴重な得点を奪うといった可能性も十分にありえるだろう。
ヒメネスがもしも今冬にビッグクラブへ移籍するようなことになれば、ラウンド16からの試合は上田がCFのスタメンとして出場する可能性もある。
ただしフェイエノールトにとっては決勝トーナメント進出が現実的な目標となる。
もしヒメネスが今冬フェイエノールトに残留するようならば、台風の目としてベスト8以上の成績を収める可能性もありえるだろう。
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