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ピッチで結果を出すために。選手目線で語られるアスリート×語学の重要性

現役時代はものすごく時間がある

サッカー選手をやっていると、午前中に練習をして昼食を食べたら、その後疲労ですごく眠くなってしまうことがあります。時には1~2時間昼寝をすることもありました。自分は英会話に通ってはいましたが、寝ていたときももちろんありました。しっかりと睡眠をとって疲れを残さないことも大事なのですが、空いている時間を何か別の時間に当てていれば、もっといろいろなことを吸収できたのではないかなとは思っています。結婚して家族ができると今度は家族との時間も必要になるのですが、結婚する前のことを考えると、もっとうまく時間を使えたのではないかと後悔する時があります。

極端な話かもしれませんが、練習が終わってご飯食べ終わるのが13時か14時くらいで、そこから22〜23時に寝るまで、相当時間はあるわけです。引退してからよく思うのですが、こんないい仕事はないだろうと(笑)。ボールを蹴って走って、密度が濃くて肉体的には疲労困憊で大変ですが、2部練習でなければ午後から夜まではフリーな訳ですから。他にもやれることはたくさんありますよね。

ちなみに現在、僕はスポーツ選手をマネジメントする会社に所属しています。日本人選手はもちろんですが外国人選手のマネジメントも当然行っていますので、語学力は必要です。マネジメントの傍ら、週に数回は子どもたちにサッカーを教えたりJリーグや海外サッカーの解説をやったり、小学校や中学校で子どもたちに話をしたり、それぞれの現場で語学を活用できています。

語学を学べば幅が広がる

現役時代は、練習後にすごく自由になる時間があったわけです。ただ、その時間をどのように使うかは人それぞれです。家に帰って漫画を読んだりしてリラックスする時間も大事な時間だし、テレビやパソコンのニュースを観て情報を得ることもそう、仲間と食事へ行ってコミュニケーションをとることも大事です。ただ、語学を学ぶというのはそれらと同じで楽しみの一つとして考えられればよく、「勉強」という感覚にならなければハードルは低くなるのかなと思っています。「学ぶ」ということを能動的に楽しめるように自分自身を持っていくことも必要かもしれません。コミュニケーションが成立した時は「自分の言った言葉は間違ってなかったんだな」と思いますし、逆に聞き手の時は、「理解できた!」と嬉しくなります。そういうときには勉強をしてきてよかったなと強く実感できます。

ありきたりな答えではありますが、語学を学べば単純に自分の「幅」が広がる。それだけでなく「深み」も生まれると思います。それは自分の可能性を広げるチャンスであると思うし、そのチャンスを自分の手でつかみに行くアクションを起こすぞ!という気持ちを持って、自分自身の可能性を広げる行動をしないと成長は絶対に止まってしまいます。

湘南ベルマーレ時代に指導を受けたチョウ・キジェ監督の「現状維持は停滞だぞ」という言葉は、現役時代よりも今の方が重みを感じられます。人間は生きている限り勉強。いつも自分が進むべき未来に目を向けて、常に野心を持ち、自分の可能性を広げるために努力するというのは、現役であろうとなかろうと必要だということを毎日痛感しています。

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