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アカツキが、ヴェルディと目指す未来。新マスコットからユニフォームまで

「こんな機会は二度とない」と出向を志願

私自身の話をしますと、幼稚園のころに家族で稲城市に引っ越し、地域で盛んだったこともあり、サッカーをはじめました。当時はまだ、ヴェルディが川崎に拠点を置いていた時代。2001年に本拠地移転してきたことを機に、試合を観に行くようになりました。

サポーターになったきっかけは、エスコートキッズを経験したことです。ヴェルディが稲城市の少年サッカークラブを招待していて、僕が所属していたチームにも声がかかりました。

当時日本代表に選ばれていて人気のあった三浦淳寛選手には誰が当たるのかと、ワクワクした記憶がありますね。僕は「レフティーモンスター」と呼ばれていた小倉隆史選手でした。この経験が、僕のヴェルディとの原点になっています。

ヴェルディ出身の選手はチームを離れても追っていました。ヴェルディジュニアユース出身で後に海外でもプレーした森本貴幸選手や、ヴェルディ時代にJ2歴代最多得点に並んだフッキ選手は特に。「みんな『J2だからこんなゴール決められるんでしょ』って言うけど、フッキは絶対将来ブラジル代表に入るから」と学校で言っていたことを覚えています。「仮に今のブラジル代表の選手がJ2に来て、40点近く取れるか?」と(笑)。2014年のブラジルW杯で、フッキが開幕スタメンだったのは感慨深かったですね。

大学卒業後、新卒で入ったIT企業では、スポーツマーケティング部で新規事業を検討したことがあったのですが、全然できなくて、事業の作り方を本質的には理解していないことに気づいたんです。小さい組織でより責任を感じられる立場で事業に関わる経験を積みたいと思ったことが、転職のきっかけでした。

アカツキの「心がワクワクする活動こそが、世界を輝かせる」というビジョンでは、スポーツで新規事業を作っていく可能性が大いにある会社だと感じました。この会社に入って成長して、スポーツ事業を立ち上げたいと思って入社しました。

社内で僕のサッカーへの想いは話したことがあったので、ヴェルディのスポンサーの話が動き出した時に、幸いにも声をかけていただくことができました。こんなチャンスはもう二度と来ないと思って、普段の業務が終わってからヴェルディのプロジェクトに関わり始めました。その甲斐あって、正式にヴェルディのプロジェクトメンバーにアサインしていただき、後にヴェルディへの出向が決まったという経緯があります。

共に、未来を作っていく

2020年7月27日には、新3rdユニフォームをリリース、7月28日に販売開始をしました。

【クラブ】『UNITE FOR FUTURE』プロジェクトで公募させていただいた写真をデザインの要素に起用した “共創型”3rdユニフォームのデザインを発表!コンセプトムービーをお届けします!

9月の2試合で着用して戦います。
詳細は▶
特設ページは▶ #verdy pic.twitter.com/k0CCVRFqDa

— 東京ヴェルディ公式💚8.23(日)vs北九州🛥️(A)/8.30(日)vsマイナビ🎋(西が丘) (@TokyoVerdySTAFF) July 27, 2020

今回のユニフォームには、「新型コロナウイルスを乗り越えよう」という今に向けてのメッセージではなく、あえて未来に向けたメッセージを伝えたいという想いを込めました。サッカークラブは、クラブスタッフだけでなく、ファン・サポーターや地域の皆さま、スポンサー企業の皆さま、ホームタウン行政の皆さまなど、さまざまな方の支えがあって成り立っています。「みんなで一致団結して、明るい未来を作っていこう」というのがコンセプトです。

紺色に明るい緑が散りばめられていて、暗闇から明るい未来が近づいていることを象徴しています。黒色ではなく紺色にすることで、夜明け前をイメージしました。明るい未来の光の中心となるのがヴェルディで、緑の光が差し込んでいます。

この「東京に夜明けを」というコンセプトは、まさに「アカツキ」という社名に込めた「世界に夜明けを」という想いと一致するんです。なので今回は、胸スポンサーのスペースに、これまで通り社名を掲出するのではなく、「UNITE FOR FUTURE」という世界へのメッセージを全面に出してくださいと提案させていただきました。社名を出すことで露出効果があるのは確かですが、それ以上に社名との親和性を感じました。

例えコロナの影響で形式が変わってしまったとしても、スポーツの持つ社会的価値自体が変わることはありません。むしろ、増していくと思います。今まで当たり前のように身近にあったスポーツでしたが、コロナで失って、その価値を再確認できた方も多いのではないでしょうか。

個人的な話にはなりますが、自粛生活を経て物足りなさを感じることが多かったです。人生に彩りを与えてくれていたのは、やはりエンタメだと改めて気づかされました。中でも、スポーツはリアルなエンタメ。だからこそ、老若男女関係なく一同に会し、スポーツを通じてでしか出会わないような人とも繋がることができます。本当に大事な存在だなと。

何事も今まで通りにはいかないし、経験したことがない状況であることには間違いありません。でも、この状況だからこそ、スポーツの持つ価値は今かけがえのないものとなっています。

スポーツ界一丸となって、一人ひとりが今できることを試行錯誤することで、多くの人に生きる喜びや楽しさを届けられると信じています。より多くの感動を届けるために、一緒に支え合って、盛り上げていきたいと思っています。

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