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大谷翔平は「史上最高のMVP」か? 17年前の40歳ボンズが記録した驚異の打撃成績を振り返ると――

UPDATE 2021/11/29

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お互いに誰もが認めるMVPとなったボンズ(左)と大谷(右)。それだけに“史上最強”を巡る議論は白熱している。(C)Getty Images
「ボンズは投げたかい? 何イニング投げたんだ?」
「マウンドで何勝を挙げた?」

 これは去る11月19日、米放送局『FOX Sports』の人気スポーツ情報番組『First Things First』の司会者であるベン・ブルサード氏が、大谷翔平のMVP受賞の凄みを語る際に用いた言葉だ。

 今季の大谷がいかに凄まじかったかは、もはや説明不要だろう。歴史的な二刀流で1シーズンを駆け抜けた偉才は、MLB史上19人目となる満票でのMVP受賞者となった。ゆえに「ショウヘイがやったことは、あの偉大なベーブ・ルースも含めて、誰も成し得なかったことで、史上最高なんだ」とブルサード氏が訴えるのも無理はない。

 しかし、だ。ボンズがMVPを手にしたシーズンの成績を振り返ってみると、一概に大谷が「史上最強だ」とは言い難い。とりわけ図抜けているのは、2004年だ。
  この年までに6度のMVPを手にしていた規格外のスラッガーは、40歳というキャリアの晩年を迎えていた。だが、その勢いは衰えていなかった。開幕からとにかく打ちまくり、打率.362でキャリア2度目の首位打者を獲得しながら45本塁打と101打点を記録。さらに出塁率.609、OPS1.421、得点圏打率.394という「超」が付くほどの異次元な数字を叩き出したのである。

 そのわりに打点が少ないと思われるかもしれない。だが、それは徹底して勝負を避けられた結果である。というのも、シーズンのボンズは232個の四球数と120個の敬遠をマークして一流のバッターでもあり得ないような避けられ方をしていたのだ。

 たしかにボンズは大谷のように投げてもいなければ、拭いきれぬ薬物使用疑惑があるのも事実だ。だが、純粋に数字だけで振り返った時に、やはりMVPイヤーの彼は、あまりに際立っている。十分に「史上最高だ」と言えるのではないだろうか。

 もちろん大谷の歴史的な活躍にケチをつけるつもりはない。ただ、少なくともブルサード氏のように大谷が「史上最高だ」と論ずるのは、まだ先なように思えてならない。

【ボンズがMVPを受賞した年の主な打撃成績】

1990年=打率.301、32本塁打、114打点、52盗塁、出塁率.406、長打率.565、OPS.971
1992年=打率.331、34本塁打、106打点、39盗塁、出塁率.456、長打率.624、OPS1.080
1993年=打率.336、46本塁打、123打点、29盗塁、出塁率.458、長打率.677、OPS1.136
2001年=打率.328、73本塁打、137打点、13盗塁、出塁率.515、長打率.863、OPS1.378
2002年=打率.370、46本塁打、110打点、9盗塁、出塁率.582、長打率.799、OPS1.381
2003年=打率.341、45本塁打、90打点、7盗塁、出塁率.529、長打率.749、OPS1.278
2004年=打率.362、45本塁打、101打点、6盗塁、出塁率.609、長打率.812、OPS1.422

構成●THE DIGEST編集部

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