「エントリオ」がすごすぎる……!最新型コンパクトアリーナのポテンシャルとは?

理事が考える“ハンドボールの強み”とは

葦原 エントリオの話もそうですが、皆さんがハンドボールを見たのは何試合目ですか?

原山 今日はライブでの始めての観戦でしたが、試合展開が面白かったのでずっと声を上げていました。ハラハラドキドキの試合が続いていて、楽しかったですね。

葦原 原山さんは初めて生でハンドボールをご覧になられたそうですが、スポーツとしての魅力、印象はどんなものを感じましたか?

原山 フェイントの掛け方とか、自分が思いつかないことが起きるところが面白いですね。渡す球も「そこから来たか!」と、意外性のあるプレーが連続して起きるというのが良かったです。

米田 私は2回目で、代々木競技場第一体育館で初めて見たのですが、今日エントリオで見た試合はその時と全然違って見えました。アリーナが違うので角度の違いももちろんありますが、これだけ近いとスピード感も違うんだなと。

松本 3Dの立体感に、プラスアルファでさらに備わっている感じですよね。ボールをバウンドさせる技術もありますし、立体感がすごいですよね。例えばバレーボールでしたら“縦”ですけど、ハンドボールは総合的な要素がすごく多い。

葦原 ハンドボールの強みは何か。JHL(日本ハンドボールリーグ)の良さは何かを再定義していかなければいけない段階だとも思っています。それは競技的な目線なのか。ビジネス的な目線なのか。他の目線なのか。いろいろな視点があると思うんです。改めて見てみて感じるものはありましたか?

原山 選手にすごく興味を持つようになりましたね。それぞれ動き方が違って、一人ずつ調べたくなりましたね。チームのカラーもすごく違うと感じましたし、チームも選手もコンテンツ要素がすごくある。それは全スポーツ同じことかもしれないですけど、コートと観客席の距離が近いのでよりそう感じるのかなと。

米田 得点者をモニターに流してもらえるから選手を覚えますよね。点が決まるペースもちょうどいい感じで、バスケットボールとサッカーの間ぐらい。

原山 ハンドボールはみんなにかっこよさを与えて、魅力的に見えるんじゃないかなと思います。

梶原 今日、隣にいた米田さんが「エンタメを見てる感じが強い」と試合中に言っていたんです。ハンドボールはみんなが知っているスポーツではないので、見ていてもわからない人もいるじゃないですか。なので競技の要素を伝えることでより楽しんで観戦できるのかなと感じました。

葦原 もちろんハンドボールの良さを伝えることも大事ですけど、プラスアルファのところを表現することが今、必要なのかなと。「プラスアルファって何だろうね」というのが大きなテーマですよね。

梶原 わからない競技なので、説明があると見やすくなりますよね。F1みたいにラジオを聴きながら試合を見れればいいのかなと思います。

葦原 半田さん、エントリオができて、訴求ポイントが変わってきたと思うのですが、お客さんの層は変わってきていますか?

半田 大きくは変わらないですけど、集客人数が2倍以上になりましたね。昔は500人、600人を必死になって集めていましたけど、エントリオになると、コロナで制限がある中でもあっという間に集まります。

JHL理事の強みは多面的な会話

葦原 普段の理事会でもこういった感じで議論が飛び交っていますが、理事会での感想は皆さんいかがでしょうか?

米田 「これはどうやって言えば伝わるんだろう」というストレスがないので、それがありがたいなといつも思っています。本当に皆さん多面的で、「ああ、そうか。そういう考え方もあるな」という学びもあって楽しいです。

松本 日本の中で新しいリーグビジネスを作っている。野球だったりサッカーといった今までのいろいろなモデルはありますけど、新しいモデルを作る議論をしているなというのが率直な感想です。

葦原 今日はいらっしゃいませんが、ニューヨークにいる(トランスインサイト株式会社代表の)鈴木友也さんからも鋭すぎる指摘が来ていますからね(笑)。

原山 皆さんそれぞれの立場でお話しされていて、私のようなスポーツの知見が薄い人間の意見も取り入れようとしてくれいる。みんなが魂を込めて議論に参加しているなと感じています。こういった議論をビジネス界でも行えればもっとイノベーティブなことが起きるのではないかと思います。

葦原 今後もこういった形で理事会の雰囲気を伝えられたらと思います。今日はありがとうございました。

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