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まだ間に合う!セリエフットボールネット・徳田仁さんが教えるW杯を現地観戦する方法


9月12日に開幕するFIFAフットサルワールドカップ。今大会を主催する国際サッカー連盟(FIFA)は、8月18日、開幕から1カ月を切ったタイミングでチケットの販売をスタートした。つまり、有観客での開催を決めたということになる。

その決定に際して真っ先に準備を進め、23日に現地観戦ツアーの募集を開始したのがセリエフットボールネットだ。これまで、フットサル日本代表が出場したW杯やアジア選手権で必ずツアー開催を組んできた同社が、ファン・サポーターの橋渡しとなる。

とはいえ、コロナ禍の海外渡航にはさまざまな条件が必要だ。

「現地観戦したい!」という思いとは裏腹、「でも、間に合うのかな」「どうやって行くのかな」と、不安や疑問は尽きない。そこで、セリエの代表取締役・徳田仁氏を直撃。今回の渡航条件や、受付期限、リトアニアの現地情報などを聞いた。

リトアニアで現地観戦するためには?

──コロナ禍という特殊な状況での観戦となります。どういったツアーになりますか?

観戦ツアー自体は、今年3月位から準備を始めました。開催国の情報や、他の国際大会の状況を見比べながら、どのようにしたら行けるのか、渡航が問題ない状態になるのかなど、調べてきました。最初にモデルコースを設定したのは、7月半ばですね。航空便も2カ月前くらいからしか決まってこないため、それから乗り継ぎなどを確認しました。

通常、グループステージだけで6パターンは作ります。4チームのリーグ戦の場合、日本の試合を軸に1試合、2試合、3試合などですね。今回も、1試合だけの人はいないかもしれないですが、日程が合えば組もうと考えていました。ただ、乗り継ぎがうまくハマらないため、今回は2パターンに決定しました。想定自体は4月半ばには組んでいましたね。

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──ツアーの参加にはワクチンの接種が必須だということですが。

はい。ワクチン接種が条件で、接種証明(ワクチンパスポート)をもらわないと入国できません。それがないと、入国できても隔離されてしまいます。当初、リトアニアがワクチンパスポートを使用可能な国に入っていなかったのですが、7月末に入ったことで前向きに動き始めることができました。なおかつ、私たちとしては有観客開催かどうかが催行の重要な判断材料になります。FIFAは、8月18日からチケットを販売開始しましたが、現地から「観客を入れそうだ」という情報をもらったのもその直前でした。それを受けて、ようやくツアー料金が確定し、募集を開始することができました。

──ツアーの開催がかなり難しい判断だということがよくわかります。

そうですね。会場に入れないのに行く人はほぼいないですからね。まずは、そもそも大会が開催されるのか。そして、実際に会場に入れるのか。2段階で待っている状況でした。

──日本のワクチンパスポートを使えず、隔離が必要な国もたくさんありますよね?

現在、隔離なしで入れる国は10数カ国だと思います。リトアニアが使用可能な国に入ったことは、この状況下で言えば、幸運なことだったかもしれませんね。

──ワクチンパスポートはどのように取得するのでしょうか?

国内でワクチンを接種した方の場合、2回目を受けてから14日くらい経ってワクチンが有効になる期間と定められています。2回目を終えてからすぐに接種証明の申請ができますが、接種から出発日までに14日以上の開きがないと、現地で期間が足りないと言われてしまいます。そう考えると、12日の出発を予定しているツアーは、現時点で受けていないと厳しいかもしれません。

──そのほか、渡航前にPCR検査を受ける必要はありますか?

受けなくて大丈夫です。ただし、帰国前には受ける必要があります。リトアニアを出発する72時間前に受ける必要があります。そこについては、私たちが手配します。

──日本に入る際に必要なんですね。

そうです。入国で陰性証明を提出し、なおかつ、そこで抗原検査を行います。そこで陰性となれば、14日間は自宅での自主隔離期間となります。通常はそうした流れですね。

──日本に帰国してから14日間の自主隔離はどのようにするのでしょうか?

複数のアプリを読み込み、携帯電話を管理されます。そして、不定期で連絡を受けた際に、GPSの位置情報機能で、自宅にいることを発信する必要があります。

──帰国後、3日間はホテルなどで隔離されるという話も聞いたのですが。

リトアニアは、その措置が必要な対象国ではないので、陰性であれば最初から14日間の自宅隔離で大丈夫です。ワクチン接種率が少なく、感染拡大している地域からの帰国の場合は、ホテルでの隔離期間が長くなります。3日、6日、10日とあるそうです。最近、フィンランドが3日間の隔離期間の国に指定されたのですが、リトアニアへ向かう経由地になるので、入国しないで帰ってくるようにしたいと思います。

──リトアニアは、行きづらい国ではないということですね。

はい。相対的に考えても、むしろ行きやすい国だと思います。

──ツアーの申し込みはいつまででしょうか?

必ず受け付けられる期間は、12日出発便は31日、16日出発便は9月3日です。募集開始から本当にわずかな期間となってしまいますが、これがギリギリです。そこを過ぎると、航空便の金額も、諸条件も変わってくるため、参加を確約できなくなってしまいます。

“行きやすい国”リトアニアはどんな場所?

──リトアニアはどのような国なのでしょうか?

街中はきれいですし、今はユーロ圏なので、あらゆる点で整備されています。危険情報がないわけではないですが、治安が良い国だと認識しています。第二次世界大戦中にリトアニアの在カウナス日本国総領事館に赴任されていた杉原千畝さんという日本の外交官の影響で、カウナスでは日本語教育が進んでいます。その地域に住む現地人にアシスタントを頼んでいます。現地に詳しいわけですから、アテンドなどもお願いする予定です。カウナスには、この写真のようなモニュメントができているそうです。

──リトアニア在住で、日本語を扱える方がいるんですね。

今もやり取りをしていますが、一応、ひらがな、漢字仮名交じり文も読めています。基本的な語学力は問題ないですし、会話であればより心配ないと思います。

──今大会は、ヴィリニュス、カウナス、クライペダの3つの地域で開催されます。

日本は、グループステージの2試合をクライペダで行い、3試合目はヴィリニュスという首都で行います。日本から到着するのも、このヴィリニュスですね。その後、ノックアウトステージはヴィリニュスとカウナスの2地域で開催されます。

──ノックアウトステージまで見たい人は別途、見積もりが必要なんですよね。

そうですね。飛行機が毎日飛んでいる状況であれば自在に組めるのですが、週に限られた本数しか出ていないので、自由度が低くなるため、個別の対応となります。

──ヴィリニュスからクライペダなど、移動手段は?

列車です。ヴィリニュスからクライペダは4時間ほどかかります。バス移動だとかなりの工程になるため、ツアーでは列車の一等席を想定しています。グループステージの移動は、実際には2回。ヴィリニュスとクライペダの往復ですね。ただ、ヴィリニュスからカウナスまでは1時間半くらいですし、空いている日に移動してもらうこともできます。

──出歩くことや、観光などの制限はありそうですか?

そうした制限はないと思います。試合会場や、行く先でワクチンパスポートを見せる必要がありますが、それくらいです。レストランなども問題なく入れると思いますし、お酒なども提供しています。ただ、ユーロ圏の物価なので、食事などは少し高いかもしれないですね。

──大会期間中の気候はどうでしょう?

秋は日本の1カ月先くらいと言われています。欧州サッカーの開幕は8月ですが、それはちょうど楽しみやすい気候ということでもあります。リトアニアも、そうした国とそれほど緯度が変わらないので、すごく寒いわけではないかなと。とはいえ気温差はありますし、上着は必要になると思います。出発の10日前くらいには現地情報をご案内する予定です。

──最後に、参加を迷っている方へのメッセージをお願いします。

今回は、有観客が決まったタイミングが遅く、しかもワクチン接種や、帰国後の隔離など、行くと決めるにはものすごくハードルが高いと思います。ただ、フットサル日本代表は、前回大会に出場できませんでしたし、9年ぶりのW杯の試合をぜひ、見に行きましょう。こちらもできるだけのお手伝いをします。よろしくお願いします。

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