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神野大地

【前編】神野大地選手 独占インタビュー 「山の神」から「プロランナー・神野大地」に(全2回)

一緒にやるのは、聖也さんしかいない

神野大地
ーープロ転向を決意してからはどのようなアクションをとられたのですか。
プロになるためにはサポートしてくれる存在が必要ですが、僕の中では(髙木)聖也さん一人しかいなかった。聖也さんは大学の1つ上の先輩で、彼が4年生、僕が3年生の時はマネージャーを務めていました。

聖也さんは大手銀行で働いていたのですが、聖也さん以外は考えられなかったので「プロになりたいのでサポートして欲しい」とお願いをしました。ロイヤルホストで2回くらい(笑)。もし聖也さんが引き受けてくれなかったら、プロ転向は諦めてコニカミノルタに残っていたと思います。

ーーそれだけ髙木さんへの信頼が厚かったのは、何か理由があるのですか。
青学が初優勝する前の年に聖也さんがマネージャーになってから、組織としてのレベルが一気に上がりました。選手たちの生活面を整えたり、新しい挑戦や変化を選手全員が前向きに捉えられるように動いてくれたり。聖也さんがそういったことをしてくれたお陰で、チームがどんどん纏まっていったように思います。

青学が優勝した翌日のテレビ出演で、「MVPは誰ですか」という質問がありました。他のメンバーは「神野大地」と僕の名前を挙げてくれたのですが、僕は「髙木聖也」と書いたんですね。そのくらい、あの年は聖也さんがいたから優勝できたと思っています。

自身が目立つ側で頑張れる人は沢山います。ですが「他人を陰で支える」ということを、ここまで出来る人って中々いないですし、やるとなったら本気でやってくれる人だと思っていました。

ーー髙木さんに伺いたいのですが、そういったお二人の信頼関係があったとはいえ、銀行を辞めることに不安はありませんでしたか。
(髙木聖也)当時、東京オリンピックって、日本中で話題になっていました。でもこのまま銀行にいたら、何も携われないまま、関われないまま終わってしまうんだなと。

神野からマネージャーの誘いを受けたとき、そこを目指せるかもしれないなら、一緒に挑戦したいと思いました。きっと、断ったら後悔するなと。あまり深く考えず、感情・思いで飛び込んだ感じです。

あと、何より神野はスター性があるので、一緒にできることに凄くワクワクしました。

ーー神野さんにとって髙木さんとはどんな存在ですか。
こういう表現が適しているのかは分かりませんが(笑)、身体の一部ですね。いなくてはプロとしての活動を続けることすらできない。絶対になくてはならない存在です。

ーー髙木さんから見た神野さんはどんな人ですか。
(髙木聖也)競技への姿勢とか、色々と「ちゃんと」してる人、ですかね。一緒にやっていくにあたって、どれだけ強い選手でも、根っこの部分が信頼できないと難しい。神野のそこが信頼出来たので、一緒にやろうと思いました。

あとは、自分の判断軸をしっかり持っているな、と思います。「マラソン選手ってこうだよね」といった前例にとらわれずに選択・決断ができる人であることも頼もしく思います。
<後編:「神野大地選手 独占インタビュー 地域活動に込める想い、そしてオリンピックに向けて」へ続く>

記事提供:セルソース株式会社
https://note.cellsource.co.jp/n/ndaf4573f3593

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